くまちゃん、ねぇ
いまにゃんつーはなにしてるかな
いいこにしてるかな
寝てるかな
くまちゃんの定位置は
寝室のまくらのあたり。
毎日寝るときはかならず、枕元にいる
くまちゃんボディをつかんで引き寄せて
なつみのことを話しかける。
まぶたを閉じながら
くまちゃんに話しかけてしまう。
ねぇ、くまちゃん
なんでいないのかな、
にゃんつー。
抱きかかえた腕の中で
くまちゃんは伏し目で、静かに
ぜんぶ聞いてくれてる。
くまちゃんは
なつみが生まれる前からいて、
なつみが生まれる日は
病院のベッドサイドにもいて。
ぜんぶ見てきた。
なつみのお留守番くまちゃん、
いまの指定席はベッドの真ん中。
眠る夫とわたしの間でくまちゃんも眠る。
なつみのかわりに。
なつみが来るまで
この場所を暖めておくんだって。
くまちゃんは責任感つよいからな。
ありがとう。
ぬっくぬくにしておこうね、
くまちゃん。