言の葉の庭
雪野
学校教師、27歳女性
タカオ?
靴作り
物作りに励む高校生。
監督:新海誠
オリジナル映像作品すべてに英語のサブタイトルを付しており、少年と少女の恋愛をテーマにした作品が多い。代表作とされる『ほしのこえ』『雲のむこう、約束の場所』『秒速5センチメートル』の3作は、いずれも主人公の2人の心の距離と、その近づく・遠ざかる速さをテーマとしたものである。
この監督の作品は初めて。
実写のようなアニメーション。「東京」のリアリティ。
リアルな世界観と裏腹な透明感。反する別世界。現実に寄り添った特別感が心地よく、脆く、儚い。
葉っぱの色が反射する光のいろ。
雨の音が心地よい。
心情の変化が雨の激しさに比例しているのだろうか、と感じる
男子高校生の輝き、素直な夢と社会人女性の不器用さ、ずるさを対比してみた。学生のほうが儚く、大人はしっかりしているというのがよく描かれる描写だと思うがこの作品は大人の不安定さを描いている。
透明、清秀な関係の中にまったくいやらしくない性がふくまれている。足を大事そうに触るシーンや、恋心に感じる。雨に濡れたシャツ。
世界の全てが儚かった。リアルと夢の世界が入り混じり、感情移入しやすい。
この作品に出る二人が抱える問題は、きっと現代の若者や、若者でなくともきっと共通する悩みを抱えるんだと思う。現代を生きる者ならきっと、登場人物の憂鬱や悩みに共感する。
そしてそれを誰もが心に抱えたままでいる。外に出すことが許されず、誰かに打ち明けたところで空に消えるような悩みだ。打ち明けたところで現状は変わらないことがほとんど。
雨の日は憂鬱だから仕事したくない。他人からの評価が怖い。今自分がやっていることが自分の人生にどう影響するのか。考えてもどうしようもないことでも、怖いものは怖い。
言えない悩みを二人で抱き合い、泣きながら相手に打ち明ける。
正直、自分に重ね合わせてしまい涙を流した。
高校生のときに見たらまた感想が変わるのだろうな、と感じた。きっと、ユキノは大人びていて、子供をからかう、かっこいいけどずるくて、ちょっと弱いところがある女性という印象を持ったと思う。そして、タカオはしっかりしているように見せかけて実は我が強い(純粋で真っ直ぐな)男の子。
今回は、どうもユキノの方に感情移入してしまった。仕事も上手くいかなくて、しっかりしているように見えるよう外を取り繕う、とても不器用な女性。愛おしく感じる。
タカオは、とにかく真っ直ぐで眩しかった。嘘の付けない、ただただ自分に正直で真っ直ぐな男の子だった。
社会人目前の今、見れてよかったと思う。東京に言っても頑張ろうという気持ちになれた。
仕事に疲れたら見たい作品。
2015/2/24 鑑賞