日本では、学力が無ければ、いくらお金を掛けても入ることができない学科がある。
医学科と獣医学科である。
もちろん、希少学科などは、幾つか偏差値であれば50以上を求められる学科もあるが、いわゆる、獣医師については、MARCHクラスの学力が少なくともないと、入学というスタートラインにすら立てないのである。
そして、医師に至っては、さらにその上、早慶クラスに合格できるレベルの学力が必要で、職業として医師と獣医師は、少なくとも大学に入る時点で、高い学力を要求されるのである。
歯学部もBFと言われるボーダーフリーの大学は無いが、偏差値が40を割っている大学がいくつかあり、普通に勉強をしていれば入ることができる水準の大学がいくつかある。
国家試験に通るかどうかは別として、養成課程の歯学部歯学科には入ることができる。
後々の努力で、国家試験に合格するだけになる。
もちろん、そんな容易いものではないが、乗り越えるべきは、国家試験だけになり、薬剤師についても同様な状態である。
世の中、いくら勉強したからと言って、全員が時間さえ掛ければ東大レベルの学力になるのかと言えば、そうではない。
恐らく勉強方法などの問題が多いのではと思うが、浪人中の経過は別として、MARCHすらどんなに勉強しても合格できない人がいる。
そして、医学部になれば、多くの学生が医学部の受験戦線から、必要な学力に達せず退場していくのである。
いわゆる補欠合格までくれば、もう1年と浪人を重ねるのだが、補欠合格にもならなかった場合、3浪ぐらいで諦める人が多いらしい。
その理由の1つは、4浪ぐらいになると、面接で落ちやすくなる、また、他の学科への転向し、その後の就職が難しくなるなどが理由らしい。
確かに、うちの子は、運よく現役で入学したが、1浪したとき、獣医学科受験を諦めさせるのか、続けさせるのかはすごく迷ったのではないかと思う。
予備校代もかかるし、自分が採用活動をしていて、2浪の学生を積極的に採るかと言えば、そこは微妙である。
そう考えると、実は、3浪で他学科への転向は遅いような気がするし、医学部や獣医学部に受験する学力があれば、薬学科への転向も十分に可能であると思う。
獣医学部は、定員が少なく、浪人をどのぐらい重ねたら諦めるのかはよく分からないが、少なくとも2浪ぐらいまでは結構いるようなので、やはり2~3浪で合格出来なければ、諦めているのではと思う。
医学部と獣医学部、浪人をどこまで続けるか、正直、誰も最適解を知らないので、非常に難しい「浪人」である。
