今の大学の進学事情、医学部や獣医学部など、一部の学部を除けば、どちらかと言えば、行ける大学に進学する傾向が強い気がする。

 東大や早慶などでは、浪人する選択をしている学生もいるが、東大ですら浪人率は2割ほどにまで低下している。

 かつては、3分の1以上が浪人していた頃と比べると、かなり現役志向が強まっていると言える。

 

 一方で、医学部や獣医学部は浪人が多く、慶応大や京都大など医学部の現役率が高い大学でも7割しかなく、私立の一部では9割が浪人と言った大学もある。

 大学数が少ない獣医学部は、どの大学も3割強から半数が浪人で占められており、かなり特異な受験であることが伺える。

 

 そうした中、目標を見失ってしまい、成績が振るわない学生が出ているようである。

 承認欲求の1つで、合格するのが目標だったような学生がそうではないかと思う。

 

 自分の通っていた大学は、大学2年生の時に「関所」と言われる所定の科目、単位数がないと進級できない仕組みになっていたが、医学部や獣医学部は毎年が関所なのである。

 

 中には、進級に関して自由な大学もあるようだが、多くの大学では所定の単位を取っていないと留年になる。

 自分が学生の頃は、バイトや宗教にはまって離脱する学生はいたが、怠学で留年はほとんどいなかった気がする。

 

 しかし、今の学生は怠学で留年する学生がそれなりにいるようなのである。

 

 今の時代、良くも悪くも個の時代。自分たちが学生の頃は1人暮らしをしていれば、友達が訪ねてきてくれたりして、もう少し連帯感があったし、2人暮らしになったら、その辺りは気遣って行かないようにしたりしていた。

 

 そう考えると、今はその辺りは干渉しないのだろう。

 上の子の時もそうだが、1年生の前期は結構重要で、授業について行けているか、その辺りが既に見えてくる。

 1年生の前期で授業について行けてなければ、実際のところ、卒業が厳しくなる。

 

 逆について行けていれば、授業さえ出ていいれば、意外に何とかなるが、多浪生では授業について行けなくなる例が多いと言われている。

 高い塾や予備校から来れば、予備校のパワーが無くなり無理やり学力を引き上げていたのだできなくなり、何となく付いて行けなくなるのではと思う。

 

 自分が学生の時は、理系だったこともあり、実験系で出席日数不足などで留年する学生がいた。

 感覚としては2割弱が留年や退学したのではと思う。

 

 道は1つではないが、1つの事を成し遂げられないと見える中退が正直辞めた方が良いと思う。

 留年しても、経済事情が許すならしっかりと卒業して、社会に出るべきであると、リクルート活動をしている側からは感じている。

 

 もうすぐ成績も固まるので、授業に付いて行けているかが分かる。

 最近は、手紙やメールで成績が行くので、親が「青天のへきれき」とならないよう、留年の危機ならしっかりと伝えた方が良いと思うのである。