うちの下の子は、最終的なゴールは、地方で少し高めの給料をもらい、ゆっくり生活したい。

 そんな目標を持っている。

 

 その結論が「獣医師になり、公務員になる」らしいのである。

 確かに、獣医師の初任給は通常の公務員に7万円程度の調整手当が付き、給与面では、初年度から月給30万円ほどになる。

 

 初任給30万円は魅力的ではある。

 そして、最初は、つぶれない「公務員」がいいらしい。

 下の子は、考え方がどこかで保守的な面があるので、まぁ、そうかなと言った感じである。

 

 ところで、公務員になるには、どのラインの大学に行っておかなければいけないのだろうか。

 ズバリ、MARCHクラス以上の大学で7~8割を占めると言われている。

 

 もちろん、対策をしたり予備校に行っての話だが、やはり、首都圏でいけば、都庁や特別区、神奈川県、埼玉県、千葉県、横浜市、川崎市、さいたま市、千葉市あたりは日東駒専レベルはグッとすくなくなるらしい。

 

 地方の県庁や県庁所在地の市役所でも、駅弁大と言われる地元国立とその地域の旧帝大、進学時に関関同立やMARCHに進んだUターン組がようやく入られる水準らしく、その下のクラスになると、いなくはないが、グッと数はへるのである。

 

 そういった面では、獣医学科に進めば、ほぼ、県庁に就職できるので、悪くはないし、明治大(農)よりやや下の学力は必要と言われているので、MARCHが一つの公務員になるラインと言われるのは納得はできる。

 

 そして、獣医師を子供が選んだ理由は、転職のしやすさである。

 それほど高給は期待できないが、普通のバイトよりは良い就職口が多く、地方での生活に飽きれば、東京近郊に戻ってくれば良いと思っているようである。

 

 考えが保守的なうちの子、賭け的な行動、ギャンブルはしない性格で「うちを改装して動物病院でもするか」と言ったら、意外にも「No」だった。

 子供にとっては、獣医師で食べていくのはあくまでも「道具」であって、そこに賭けることはしないようである。

 

 下の子は飛びぬけて勉強が中学校の時できる訳ではなく、塾の先生の反対を押し切って3月まで通っていた高校に通っていた。

 なぜ反対したか、課題が多く授業レベルも高いので付いて行けないのではと危惧したのである。

 

 しかし、レベルが高い高校に行けば退学したくないので頑張った結果、最終的には、自分で公務員になる「特急券」をかちとったので、まぁ、目標に向かって大きく前進したのは良かったし、何事も目標をしっかり持って、その目標に進むにはどうすべきか、プロセスを考えて努力するのは重要と感じた。

 

 高校の時の1時間の勉強は実は、社会人になって何倍ものメリットで返ってくると最近感じている。

 結局は、公務員になるというアウトプットを目指すには、どこかでそれ相応の努力は必要で、やはり簡単にはなれるものではない。

 

 最近、公務員は不人気になりつつあるが、それでも就職先人気のランキングでは常に上位である。

 子供自身が自分の年ぐらいになって、公務員になってよかったと感じるか、その時点でようやく子供の目標設定が正しかったかが分かるのではと思う。

 

 一つだけ言えるのは、今は目標にかなり近づいてきたと感じることはできる。