子供が受験生なら、少しでも自分の行きたい大学やレベルの高い大学に行って欲しいのが親心ではないかと思う。
このため、大学受験シーズンになり、10校以上受けることに保護者もいとわず、受験料を払ってしまっている人は多いのではないだろうか。
そして、必ず関心を持ち、参考にするのが去年の倍率であり、予備校などの偏差値である。
大学個々の偏差値の決め方は、共通テストなどのデータを学生が大手予備校などの合否判定システムなどに入力し、その後、合格したかを入力してもらい、合格者半数、不合格者半数になるあたりを「偏差値」として公表しているらしいのである。
ここで問題になるのが、追加合格や補欠合格などである。
合格発表時点では「合格」ではない追加合格や補欠合格は、合格とは予備校には伝えないのではないかと思う。
そうなると、結果的には、正規の合格者を絞れば絞るほど偏差値は高く出るのである。
そして、受験者を増やすためには不合格者を増やせば良いのである。
どうするか、人間の心理としてボーダー付近の受験生は、2科目入試とか3科目入試、数学重視、英語重視など、同じ学科を受けるにしても、入試方法が豊富であればできるだけ多くのパターンを受け、何とか入れないか模索する。
このとき、仮に2科目入試、3科目入試と出願すればより多くの学生が出願したように見せかけ上なってしまい、倍率が上昇する。
倍率が上昇すれば、その分、不合格者は増え、見かけ上倍率が上昇し、大学を評価する偏差値が高く出るのである。
実際に、合否が怪しい某大学にはうちの子も4パターンで出願した。
延べ4人が受験していることになる。
去年は、ある大学、標準パターンは募集42名に対し、出願927名、受験900名と表記され、科目重視の方にも募集42名、出願537名、受験524と表記されている。
どう表記するかは自由かもしれないが、延べ人数であるとの表記はなく、表向きは非常に高倍率に見える。
しかし、募集人数は重複しており、同じ学科なので当然ながら1人に重複して合格は出さない。
そして、この大学は最近流行りの連続する日で受験ができ、実人数の受験者は500人~600人前後ではないかとみられる。
正規合格者は237名でHPでは書かれているが、去年は補欠を使い果たし、追加合格を出したとの情報もあり、実際には300名ほどは合格を出したのではないかとも考えられる。
しかし、この時の偏差値は不合格と合格を受け取った、単純にその事実をもって判断されるので、正確にはその大学の偏差値が測れているかは難しい所である。
もっとも、単純に偏差値を追い求めるのではなく、好きな大学に行けばいいのではとは思うが、授業の質、教員の指導体制などを考えると、偏差値が高い大学は内容が充実しておりやはり偏差値が高い大学を選びがちになる。
個人的には、大手予備校の提供する偏差値や去年の単純な合否の結果だけではなく、自分の目で見てチャレンジ校を決めると良いのではと感じている。
間もなく、今年の一般入試がピークを迎える。
とうとう4日と3時間になった。
毎度のことながら、受験前の1日、1日が長く感じられる。
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