医療系の道を志すと、必ず避けて通れないのが解剖実習である。

 医師を目指す場合は、献体で善意により解剖をするための体を提供していただき、学生たちは解剖するのだが、獣医師の場合は、正直、入手経路が不明な動物が目の前に来て解剖をすることが多いのではと思う。

 少なくとも、学生たちは、どのような経路で、目の前の犬や猫が来たのかは知らない。

 

 昔は、動物愛護センターで殺処分になった犬や猫を使っていたと言われていたが、今でもそのルートがあるのかはよく分からない。

 そして、獣医系大学の場合、2年生~3年生で解剖実習を経験するのだが、実は、精神的にはそれなりのハードルがあり、20歳前後の若者には、正直、きついのである。

 

 やはり、メンタル的に数人はへこんでしまい、それまでの志を少し見失う学生が出てしまうのである。

 うちの子供は、無事、この解剖実習もメンタル面で問題なく乗り切り、座学とあわせて勉強の取り組めているようである。

 

 今の子供たちは、動物の死という場面になかなか出くわさないので、少しメンタル面で落ちる人が出ても不思議ではない。

 恐らく、薬理などの系統に進みたいようなので、臨床系は最小限しかやらないはずで、オペのミスなどは、これからほとんど経験することは無いだろうから、精神的な試練は、一つの山を越えたと言える。

 

 子供自身は、県庁などの家畜保健所や衛生検査所など、家畜や人の公衆衛生を守る仕事に興味があるようで、薬理、細菌学、ウイルス学などに進みたいようである。

 臨床でバンバン、ペットを診察するのには興味がないようで、どちらかと言えば、試験管の中の世界が好きなようである。

 

 ただ、地方の県庁では、県庁の獣医師が狂犬病の予防接種の集団接種をしたり、去勢や避妊手術をすることもあるらしく、全く臨床から離れることはないようなので、まぁ、技量維持はできるのではないかと思っている。

 

 子供の通う大学では、3年生が終ると、研究室配属がある。

 当然ながら、GPAが高い順で好きな研究室に行ける。

 

 子供の成績からして、薬理か微物あたりは、希望すれば行けるのではないかと思う。

 人気は病理らしく、でも、子供自身は病理はあまり行きたい感じではないので、ほぼ希望通りの配属になるのではと期待している。

 もうすぐ、後期の試験である。

 ここでのひと頑張りが、好きな研究室配属につながるのである。