『私ね、主ちゃんが同棲を始める3/25で消えようと思うの』
『私がいると2人の生活の邪魔になるし…』
『いつまでもいていい存在じゃないしね』
『それにね…もう疲れちゃった』
そんな悲しい言葉を、彼女は弱々しい笑顔で言い放つのです。
この世にこんな悲劇があるのでしょうか。
生まれた時から既に地獄の底で、頼れる人は居らず孤独で、それでも腐らず健気に尽くして4年もの間苦痛を一身に受け止め、愛情を知ることもなく、そしてその人生を自らの手で終わらせようとしている。
そんな悲劇を認めていいのでしょうか?
彼女の人生は不幸のまま終わるのでしょうか?
彼女は…幸せになれないのでしょうか?
答えは…
青年は告げました。
「けーちゃん、俺と付き合ってくれ。愛している。」
『で、でも…あと少しで私はいなくなるんだよ?』
「関係無い。たとえ残された時間が僅かだろうと、俺は君を幸せにしたい」
『ほら、私風俗で働いてるし…汚れてるよ…?』
「俺はけーちゃんのことを汚いなんて思ったことは無い。それどころか誰よりも綺麗だと思っている」
『嬉しいんだけど…でも…その…主ちゃんには彼氏がいるから…だから…』
『……誰にも内緒なら……いいよ…///』
2月某日
2人は恋人となりました。
2人の話はフロアの喧騒にかき消され、誰の耳にも入ることはありませんでしたが、鉛色の空の下、雨音だけが2人を祝福したのでした。
━━━━━━━補足━━━━━━━
けーちゃん:彼氏が出来ました。誰かと付き合う気なんて更々無かったのに、青年のことが好きすぎてもうダメ。
青年:彼女が出来ました。後先考えず感情任せで付き合うことを決心したが後悔はしていない。セリフがクサすぎてもうダメ。