がんの闘病記は「がん備忘録」で、がんについての情報などは「がん治療」のタグでご覧ください。
2018年1月22日、関東地方は大雪警報が出ていた。
しかし早朝は曇っていたが、まだ雪は降っていなかった。
1日も早く来てほしかった日。
でもできれば来てほしくなかった日。
いよいよ先日の検査の結果がわかる日である。
前日は何とか眠ることができたが、朝5時過ぎに目が覚めてしまった。
じっとしていることができずに、電車に飛び乗って、がんの治療がうまくいくようにお願いしたお寺へ行く。
本来であればこんなに朝早く開いていないが、寒中の特別参拝中だったので、お参りだけしてくる。
お参りして帰宅しても8時、じっとしていることができずに病院へ行くことにする。
朝の渋滞に巻き込まれればそれなりの時間になるだろうと思ったからだ。
家を出たときは、まだ雪も雨も降っていなかった。
がんセンターの最寄り駅に着いた頃には、小雨が降っていた。
ところが検査の日はなぜかいつも渋滞なのだが、この日は全く渋滞に巻き込まれることもなく9時前に病院へ着いた。
本格的な雨になっていたが、まだ雪にはなっていなかった。
診察は10時30分からだ。まだ2時間近くある。
長い。
ひたすら携帯ニュースを読んで、時間をつぶす。
しかしニュースの内容は頭に入ってこない。
どれだけ待ったのだろう、しばらくしてPHSの呼び出し音が鳴った。
爆発しそうになる心音とともに、診察室へ入る。
いよいよ検査の結果が告げられる。
自分はどっちなのだろう。
2か月ぶりの主治医。
「検査結果だけど、がん細胞は見つかりませんでした」
その場に倒れそうになった。
この5か月、頑張ってきたことが報われたんだ。
その後現在の体調などを聞かれる。
まだ白血球などが少なく抵抗力がないので、インフルエンザなどには気を付けるようにということを言われた。
その後で歯科と放射線科を巡る。
全ての診察が終わるころには大雪になっていた。
万が一のことを考え、朝食は抜いてきた。
会計を済ませて朝食兼昼食を食べる。
といってもまだ固形物はつらいので、買ってきたパンとおにぎりを無理矢理流し込む。
会計の後で病院の前の薬局で処方してもらった薬を受け取る。
雪がどんどんひどくなる。
もしかしたら電車が止まるかもしれないほどの大雪だ。
しかし今の自分にはこの雪ががんの寛解を祝ってくれている花吹雪のように見えた。