私は治療中は意図的にネットを避けてきたので、同じがんの治療をしている人がどのような治療をしているのかを知らなかった。
その後ブログを書くようになり、同じがん患者がどのような治療をしているのかを初めて知った。
まず驚いたのが、自分の治療期間が長かったことだ。
大抵の人のブログを読むと、シスプラチンと放射線治療だけで終わっている。
私はこの治療に入る前に、通院で抗がん剤治療を2か月半受けている。
もしこの時点で他の人の闘病ブログを読んでいたら、自分の治療法が他の人と違うことに、物凄い不安を覚えただろう。
ネットから遠ざかっていて良かったなと思う瞬間である。
次にここ数回ブログに書いた、胃瘻である。
どの闘病ブログを読んでも、胃瘻を開けたと書いてある。
私は胃瘻を開けなかった。
最初に開けるということを説明されたが、医師が忘れていたのか何なのかわからないが、最後まで胃瘻を開けずに治療が終了した。
食べることがつらかった時期もあったが、もしかしたら自力で最後まで食べることができたからなのかもしれない。
治療が終了するまで1回も体にメスを入れなかったというのも、珍しいのではないかと思う。
またもし同じ上咽頭がんサバイバーで、胃瘻を開けずに治療が終了したという人がいたら、ぜひ教えてほしいと思う。
おそらくかなりのレアケースなのではないかと思われる。
がんの治療は同じがんでも、一人ひとり異なっている。
性別、年齢、身長や体重、がんの進行具合、がんの大きさなどなどで、治療方法が変わる。
もし万が一自分が、あるいは家族や親しい人ががんに罹患して、治療方法が一般的なものではないからといって、不安にならないでほしい。
主治医はその人に一番適した最善の治療法で治療してくれているはずなのだから。