グローバル3倍3分法ファンドを解剖する【SEハラピー長期投資日記】 | 学びの冒険者 原口直敏Side←L "The Logical Brain Monster"

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当記事は、加筆、修正の上、以下の新ブログにリライトしました。
今後とも宜しくお願い致します。
(2019/05/26 管理人)
 
▼ザックリわかる! グローバル3倍3分法ファンド
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このファンドの本質を一言でいうとこうなります。
 
「株式とREITへの100%投資により長期的なリターンとリスク低減を実現しつつ、

国債への200%投資と並行運用することで、

短期~中期のリターンとリスク低減を同時に実現する」

 

何を言っているのかわからないかも知れませんね。

順を追って説明しましょう。

 

まずは、目論見書の内訳を見てみましょう。

 

 
 

株式 20%

REIT 13.3%

債券 66.7%

この比率で3倍のレバレッジをかけて運用するとのこと。

 

つまり、最終的な投資割合は以下の通りです。

 

株式 60%

REIT 40%

債券 200%

 

つまり、言い換えると以下の割合での投資となります。

 

株式+REIT 100%

債券     200%

 

ここで株式とREITを一緒にした理由は、

株式とREITには強い正の相関関係があるからです。

理由は簡単で、土地の運用による収益と企業価値による収益は、

インフレや景気などにより似たような動きをするからです。

つまり、どちらもその本質的価値は似た動きをする、

また同一の市場で取引されるため

売買価格も似たような動きになる傾向があります。

 

では、株式と債券の値動きの性質を見てみましょう。

 

 

この図は株式に1万円を投資した場合の30年における投資効率を

シミュレーションしたものです。

真ん中の線が通常シナリオで、上の線は最善シナリオ、

そして、下の線は最悪シナリオです。

株式は値動きは激しいですが、10年以上の長期投資をした場合は

損失リスクは無くなります。

30年後は最悪でも約3倍になっていますね。

 

つまり、途中で目減りしてもひたすら長期投資をするのであれば、

株式への投資が最も効率が良く、リスクも少ないと言えるでしょう。

 

では、次に長期債権を見てみましょう。

 

 

この図だけではちょっと分かり難いかもしれませんが、

数年程度の期間では最悪シナリオでの損失額は株式より少ないですが、

なかなか利益が出るようにはなりません。

長期投資を考えると株式よりリターンが少なく、リスクは高いと言えます。

 

では、これに2倍のレバレッジをかけるとどうなるでしょうか?

 

 

株式と似ていますが、ややリスクが高いですね。

株式の方がむしろ安全かもしれません。
 
ただ、ここでのポイントは以下の点です。
 
「株式と債券の価格は、負の相関関係を持っている」
 
つまり、株式と2倍のレバレッジを持つ債券を持つことで、
短期~中期のリターンの実現とリスク低減、
同時に長期のリターンの実現とリスク低減、
これらの両立ができるのです。
それを実現するのが以下の組合せです。
 

株式+REIT 100%

債券     200%

 
では、この300%のレバレッジを
どうやって実現するのでしょうか?
 
日本株式以外の株式とREITは現物で持ちます。
日本株式は20%なので、80%の株式とREITは現物で持つと言うことです。
レバレッジをかけるということは先物買いをするということなのですが、
買った銘柄を担保にレバレッジをかけるので
急激な下落が起きた場合の対処が極めて難しい。
その為、80%の株式とREITは現物で持ち、
日本株式と債券で11倍のレバレッジをかけるとい作戦を
取っていると考えられます。
ただ、日本株式のレバレッジは債券よりも低めかもしれません。
 
正直、このような超テクニカルなファンドが
日本で開発されたことに驚いています。
 
このファンドの実績が証明され、人気が出てくると、
同様のファンドが次々に生まれるかもしれませんね。
しかし、それまで待つ必要はありません。
 
 

投資は自己責任。
リスク管理を徹底して投資を楽しみましょう。

 

 

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