今のお金の価値は、30年前よりも明らかに下がっているにも関わらず、この30年間、サラリーマンの平均年収は400万円のまま変わっていません。
ご存じの通り、現在、大量の外国人が日本に押し寄せているのは、円安によって日本が買い物天国と化しているからです。インフレによって、財布の紐が固くなっている日本人と、日本人が買えない商品を「安い、安い」と海外から大量に観光客が押し寄せている図式は、皮肉としか言いようがありません。
2024年春闘では、「大企業の賃上げ率が5.17%で、中小企業でも4.66%の上昇だった」と言います。政府も、6月から控除が始まった定額減税額を給与明細に記載するよう企業に義務づけるなど、なんとかして国民に収入増を印象づけようと躍起になっています。
2024年4月の速報値で、実質賃金は25ヶ月連続で下落しており、実際、2024年第一四半期の実質GDPも-0.5%という結果になっています。早い話が、賃金の上昇が物価高に追いついていないわけです。
かつて、日銀は年率2%のインフレを目標としてきました。
しかし、もし仮にこのインフレ率が実現した場合、20年後の1000万円の価値は、約667万円まで落ちていることになります。インフレとは、通貨の価値が落ちていくことなのですから。
今後、「日本はインフレに向かうのか?それともデフレに向かうのか?」といえば、傾向的にはインフレに向かっていくでしょう。日銀も、企業も、インフレを起こそうとしているからです。
現在、企業が軒並み最高益を更新しているのは、値上げをしたためです。彼らは今、その効果を実感しているはずですから、これからも、その方向にシフトしていくのは間違いありません。
ということは、私たちは、無策のままで日々を送っていると、確実に将来、老後資金が足りない現実に行き当たることになります。たとえ「老後資金問題で騒がれた2000万円を貯めました」となったとしても、インフレによって資金が目減りし、結局「あと3割足りない」という状況になり得るからです。
おそらくほとんどの日本人は、日本円の資産だけしか保有していないのではないかと思います。実のところ、それは日本円に投資しているのと同じこと。
つまり、私たちは日本という沈みかけの船に乗っているも同然なのです。
大事なことは、単に自ら老後資金を準備するだけでなく、「日本円の資産だけで、必要額の価値を保ち続けることができるか?」という点に関しても考慮することです。
逆をいうと、その観点から資産運用を行い、老後資金を準備できれば、国からも、会社からも解放され、いつでもFIREすることが可能になります。
この度、老後貧困に陥らないためのFIREを実現する方法についてお伝えするセミナーを開催します。
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「早めに老後資金を確保したい」「FIREに興味がある」といった方は、ぜひ参加をご検討いただければと思います。
俣野成敏
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