どんな人にも、いずれ訪れる老後ーー

 あなたは、その日のために、行動を始めているでしょうか。

 

 私は、20年近くサラリーマンをした後に独立を果たしました。当時、すでに40歳を過ぎており、遅咲きのほうだったとは思いますが、今、振り返ってみても、つくづくあの時、独立しておいて良かったと考えています。

 もし、あのまま会社にしがみついていたなら、今頃、どうなっていたことか。

 

 先日、私のセミナーに参加してくれた受講生と2人で食事をした時のことです。

 その方は、誰もが知る大手家電メーカーの部長職をしている人でした。話によると、その会社では、60歳の定年を迎えた時点で再雇用に切り替えられ、給与が現役時代の6割減になるのだそうです。

 役職を解かれ、後輩に顎で使われながら、今までの4割の給料でやっていかなければならない。これは、かなり辛い選択になりますが、それでも8割方の人は、その条件を飲んで再雇用契約にサインをするというのです。

 

 もちろん、再雇用を選択する人たちの気持ちもわからなくはありません。

 

 日経ビジネスが2021年1月に行った「定年後の就労に関する調査」によると、定年後に働いたことのある人のうち、およそ7割の人が、定年後も働くことに対してやりがいを感じる一方、5割近くの人が、給料や待遇が下がることに不安を感じていると答えています。

 定年後も働く理由を尋ねたところ、現在の生活費と将来の生活費のために働いている、という人が6割以上に上りました。

 

 何はともあれ、まずは先立つものがないと、不安を抱えた老後を送ることになるのは間違いないでしょう。

 さらに、最近の円安に端を発したインフレが、リタイア世代に追い打ちをかける事態となっています。

 

 かつて、老後2000万円問題というのがあったのを覚えているでしょうか。2019年に、「リタイア世代の家計が30年でおよそ2000万円不足する」と試算した金融庁のレポートが、世間を震撼させた問題です。

 仮に今後、日本で年3.5%のインフレが続いた場合、20年後には、不足額が4000万円程度にまで拡大するというのです。

 

「老後2000万円問題」もはや「4000万円」と専門家が分析

https://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/900002593.html?page3

 

 このような辛い老後を回避するには、どうすればいいのでしょうか。

 私は、「リタイアとは、年齢ではなく資産額で決めるべきだ」と考えています。国や会社に決められた定年に従順に従うのではなく、能動的に行動し、自分のリタイア時期を自分で決めるのです。

 

 その考え方をベースに出てきた概念が、FIREです。FIREとは、Financial Independence, Retire Earlyの略で、経済的に自立した状態と早期退職を掛け合わせた状態のこと。経済的自立を確立するには、資産運用が欠かせません。

 

 この度、老後対策についての基本的な戦略をお伝えするためのセミナーを企画しました。

 

【〜老後貧困にならないために〜間違いだらけのFIRE解説セミナー】

https://www.matano.asia/event/fire/

 

「いつ、リタイアすればいいのか?」「そのためにどのような準備が必要なのか?」等々、本セミナーでは、不安のない老後を迎えるための具体的な方法をお伝えします。FIREについて興味がある方は、ぜひセミナー参加をご検討ください。

 

俣野成敏

 

《参考文献》

日経新聞Web版:2021年2月25日、他


 

★俣野成敏最新セミナー

https://www.matano.asia/seminar/