サラリーマンの方にとって、不労所得を得ることは、念願の1つには違いありません。ですから多くの方が、大家業に興味があるのも頷けます。

 一方で、不動産オーナーには事業家的なセンスが求められます。普段の仕事では、プロであるビジネスパーソンも、不動産についてはズブの素人である場合が多く、悪徳業者の格好のターゲットになりやすいのも事実です。

 

 多くのサラリーマンが巻き込まれた事例としては、2018年に発覚した「かぼちゃの馬車」事件が有名です。

 

 かぼちゃの馬車を運営していたスマートデイズ社は、投資家に対して30年間家賃保証や年8%以上の利回りを謳う一方、非常に割高な物件を販売していました。

 物件の購入には、銀行の協力が不可欠です。この事件では、信用第一のはずの銀行(スルガ銀行)が、同社と結託して不正融資を行なっていたことが発覚し、世間に大きな衝撃を与えたのです。

 

 この事件で使われたサブリースという手法は、投資家が購入したアパートやマンションを不動産業者が一括で借り上げ、入居希望者に転貸するというものです。

 サブリースは、家賃保証を謳っていますが、部屋が埋まらない場合、運営会社はオーナーに対して減額交渉が可能となっています。この事件をきっかけに、サブリースに規制が設けられたほどです。

 

 不動産業を営んでいる知り合いに話を聞いたところ、「かぼちゃの馬車に限らず、サブリース絡みの相談は多く受けている」と言います。

 サブリースは、契約が履行されている間はいいのですが、不動産会社が倒産してしまったり、「サブリースをやめます」と言われたりした場合、赤字に転落してしまうオーナーが多いのです。

 

 もし、相場に対して高額な物件を購入した場合、家賃も割高に設定せざるを得ません。そうなると当然、部屋が埋まりにくくなることから、赤字になってしまうのです。

 

 そもそも世の中には、かぼちゃの馬車でなくても、物件を高値で買ってしまい、赤字になって困っている人は大勢います。この事件の被害者は救済されたとはいえ、支払いを免除されたのは、不正融資を行なっていたスルガ銀行でローンを組んでいた人だけでした。

 

 たいていの場合、「騙された」と言ったところで、詐欺を立証するのは難しいのが実情です。当人たちが合意の上で契約している以上、それを覆すのは難しいでしょう。

 

 騙されないための一番の方法とは、自らのリテラシーを向上させ、騙されないようにすることです。

 とはいえ、人間は全てのことに詳しくなることなどできませんから、以後のことを考えるなら、その道のプロにセカンドオピニオンになってもらうことを検討すべきでしょう。

 

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