こんにちは。俣野成敏(またのなるとし)です。

 

「仕事で大事なのは、計画を立てることだ」ということに、異議を唱える人はいないでしょう。

 

 仕事の計画と実行に関しては、PDCAサイクルが有名です。Plan(計画)、Do(実行)、Check(検証)、Action(改善)のサイクルを強化することで、より高い業績を上げることができるようになる、という考え方です。

 

 今回は、このPDCAサイクルの考え方も織り交ぜながら、効果的な計画の立案と実行について考えてみることにしましょう。

 

 仕事で計画を立てる際、まずはゴール設定をするかと思います。

 中には、会社から割り当てられた目標値をそのままゴールに定める人もいるでしょうが、計画を立てる上で最も重要なのが目標設定です。

 もちろん目標は、高いに越したことはありませんが、何の根拠もなく目標だけ倍にしたところで、未達に終わるのは明らかです。

 

 実のところ、Pから始める人は、たいてい上手くいきません。これを聞いて、「えっ?だって、計画から始めるのが普通では?」と思われた人もいるでしょう。

 しかし、たとえ新たに計画を立てる場合あっても、新入社員でない限り、必ずそれまでの蓄積があるはずです。今までの経験と、それで得た結果を踏まえることなく、いきなり単独で目標を決めてしまうから上手くいかないのです。

 

 Pから始める人は、とにかく計画を立てて、がむしゃらに行動します。けれど、非現実的な目標を立てていたのでは、結局は徒労に終わるでしょう。

 確かにDは大事です。どんなに完璧な計画を立てても、実行しなければ意味がありません。一方、計画を疎かにしても、やはり上手くいきません。

 

 では、どういう人が上手くいくのでしょうか。それは、C (過去の検証)から始める人です。事例をお話ししましょう。

 

 あなたには、2人の部下がいるとします。いつも計画倒れに終わるPさんは、上司であるあなたに「来期、10件新規客を獲得すれば営業目標を達成できると思います。頑張ります」と言いました。

 対するCさんは、「最近の初回アポで、上手く行ったケースは2件、ダメだったケースが8件ありました。上手く行った2件は、どちらも事務系の会社だったので、この業界でうちの商品が求められているのかもしれません。来期は、同様の会社を20件ピックアップしてアポを取り、目標の10件を達成します」と言いました。

 

 PさんとCさん、どちらが目標を達成できそうか、おわかりかと思います。

 

「Cから始める」とは、過去の失敗を繰り返さないということです。それは、自分だけに限った話ではありません。会社の歴史も、多くは失敗の連続だったはずです。

 

 失敗を活かすことができれば、それは失敗ではなくなります。現に、それらの失敗があったからこそ、あなたの会社は今もこうして存続できているのではないでしょうか。


 

 ありがとうございました。


 

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