こんにちは。俣野成敏(またのなるとし)です。

 

 最近、アフリカ・スーダンでの内部で勢力争いが表面化し、外国人が相次いで国外に退避する事態になっています。ロシアのウクライナ戦争も依然、終息する兆しがなく、世界は混迷を深めるばかりです。

 

 ロシアが、まだ今回の戦争を始めたばかりの頃、ロシアへの制裁として行われたのが、国際送金からの締め出しです。

 現在、主に国際送金に使われているのはSWIFT(スウィフト:国際銀行間通信協会)という仕組みです。欧米諸国が、ここからロシアを排除した理由は、同国へ経済的なダメージを与えるためでした。

 

 実は、お金が払えないと、サービスを受けたり、モノが買えなくなったりしますから、支払えない側にとっては、結構、困った状態になります。

 このことからも、決済(金融)が果たしている役割の重要性が、ご理解いただけるのではないかと思います。

 

 ところで、実はウクライナもキャッシュレス先進国だということを、知っていた人は多くはありません。

 ウクライナは、1991年にソ連から独立後も経済が振るわず、特にクリミア半島を巡ってロシアと紛争が起きてからは、通貨の価値が著しく下落しました。

 中国やロシアなど、キャッシュレス決済が普及している国は、どこも通貨に対する信用度が低く、現金が敬遠されてきたという共通の背景があるのです。

 

 今回の戦争が始まった理由は、いまだによくわかっていませんが、「従来の金融システムを凌駕しつつある新興ブロックチェーンシステムの主導権争いが表面化した」という説があります。

 

 いずれにせよ、こうしたショック事がいつ起きるのかを正確に予測するのは困難です。

 逆に、1つ言えるのは「こうした危機は、定期的に起きる」ということです。ですから、いつ危機が発生してもいいように、普段から準備しておくことが大切なのです。

 

 ショック事に対する事前準備とは、資産防衛やリスクヘッジをすることなどを指します。具体的には、「資産のすべてを日本円で持たないこと」「海外にも資産の一部を置いておくこと」などです。

 

 私はセミナー等を通じて、もう5年以上も前から分散投資を呼びかけてきましたが、中には「日本の銀行で米ドル投資を行なっているから大丈夫です」と言う人もいます。

 海外投資を行うのと、日本の金融機関でドル定期を行ったり、ドル建て保険に加入したりするのとでは、意味がまるで違います。

 

 海外投資を行うことのメリットとは、「良い商品を選べば、日本よりも高い金利が付く可能性がある」「リスク分散になる」など、いろいろあります。とはいえ、もっとも大事なのは「日本政府の管理下にない資産を持つ」ことに他なりません。

 

 海外に資産があれば、最悪、身一つで日本を脱出したとしても何とかなります。危機が現実化してから、銀行のATMに並んでいるようでは遅い、ということなのです。


 

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 ありがとうございました。