こんにちは。俣野成敏(またのなるとし)です。

 

 最近、情報弱者という言葉をしばしば耳にします。

 情報弱者というからには、情報強者もいるわけですが、当然ながら生まれた時から情報強者だった人など、この世にはいません。誰もが情報弱者からスタートしている点では同じです。

 ここから、どのようにして情報強者と弱者に分かれていってしまうのでしょうか。

 

 情報弱者とは、要は「自分にとって必要な情報がわからない人」のことです。自分で自分の必要なものがわからないというのも妙な話ですが、次の2つの要因があると考えます。

 

1、変化が怖い

2、頼るべき情報源を間違えている

 

 自分が変化を恐れているということに、多くの人は気づいていると思います。しかし、それを受けられている人となると、多くはありません。これが1です。

 

 もともと人間の脳は1日に何万回も判断を下していると言われていますが、その多くは無意識に行われています。無意識にできるのは、過去の経験をもとにしているからです。

 

 行動分析学によると、人間の行動は、行動がもたらす変化に影響を受けており、学習結果は習慣化されます。

 たとえば人は暗い部屋に入れば無意識に電気をつけますが、これは「電気をつければ明るくなって、ものがよく見える」と学習したからです。

 他に、暗がりで怖い思いをした時などに、人はしばしば目を閉じます。これも、やはり「怖いものでも見えなければ怖くなくなる」という学習結果によって習慣化されているわけです。

 

 厄介なのは、お化けと違って、現実の出来事は見えなくても依然として存在し続けるという点です。

 たとえば貯金のない人は、「このままいけば老後破産するかもしれない」という恐怖にフタをします。多くの場合、人は実際に脅威が目の前に迫るまで、「問題を先送りする」という習慣を続けます。

 

 しかし先送りにしたところで、たいてい後になればなるほど問題は大きくなります。貯金のない人の例でいうと、貯金がないという現実に目をつぶり続けていれば、やがて年を取って定年を迎えてしまうという最悪の結末もあり得るのです。

 

 人は「もう先がない」という状況に追い詰められると、視野が狭くなり、容易に判断を誤ります。少ない元手を一気に増やそうとして、リスクの高い投資に有り金を全てつぎ込んでしまったり、投資詐欺の言葉につられてしまったりします。

 これが、2の「頼るべき情報源を間違えている」という状態です。

 

 このような事態に陥らないためには、まずは自身の問題に向き合うことが大切です。そうすれば、自ずとどのような情報が自分にとって必要なのかが見えてくるでしょう。

 

 最初の話に戻ると、情報強者とは、必ずしも「良い情報をたくさん持っている人」という意味ではないと思います。定義はいろいろあるでしょうが、個人的には、情報強者とは「より良い未来を創るために自分の頭で考えて変化を起こす人」なのだと考えています。


 

 ありがとうございました。


 

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