こんにちは。俣野成敏(またのなるとし)です。
野村総合研究所が2020年12月21日、日本の富裕層と純金融資産を調査したレポートを発表しました。それによると、富裕層とは
・純金融資産保有額が5億円以上の世帯を超富裕層
・同1億円以上5億円未満の世帯を富裕層
・同5000万円以上1億円未満の世帯を準富裕層
と定義づけられています。
この「富裕層の定義」に関して、当の本人たちはどのように考えているのでしょうか。
私の知り合いに、富裕層相手のプライベートバンカーをしている人がいます。その人によると、「顧客の中で、自分のことを富裕層だと考えている人はいないように感じる」ということです。
一般に、お金持ちというとスポーツカーを乗り回していたり、ブランド物で派手に着飾っていたりするイメージがあると思います。しかし、実際の富裕層は、お金持ちだからといって、感情に任せて散財するようなことはしません。
彼らは、お金の使い方をよく考えているからこそ、お金持ちになれたのです。
私が知っている範囲内でお話しすると、富裕層のお金の使い方は、両極端の人が多いような気がします。つまり、お金を使うところでは思い切って使う一方、使わないところではまったく使わないということです。
そもそも、どういう人が富裕層の仲間入りをしているのでしょうか。テレビでは時々、遺産相続でドロドロの内輪争いを繰り広げるドラマがしばしば放映されていますが、相続税がある日本では、遺産相続で大金持ちになる割合は、それほど多くはありません。
割合的にもっとも多いのが、ビジネスオーナーを経てお金持ちになるパターンです。自分で起業し、そのビジネスをバイアウト(売却)することが、一般人からお金持ちになるもっともポピュラーな方法だと言えるでしょう。
先出のプライベートバンカーによると、「富裕層と一口にいっても、状況は様々」だと言います。活き活きと毎日楽しそうにしている人もいれば、逆に暇を持て余している人もいるのだとか。
お金は、生きていくためのツールではあっても、それで生き甲斐までは購入できない、ということのようです。
残念ながら、お金があれば、急にやりたいことが出てくるわけではありません。ですから、普段から「自分の人生をどう生きていくのか?」と考えることが大切です。
人は、時に「お金さえあれば何でも上手くいく」と思いがちです。しかし、お金では人生の問題を解決できません。お金は手段の1つに過ぎず、それを使って人生を豊かにするかしないかは、自分次第なのです。
私たちは、つい「お金に余裕ができてから次のことを考えよう」と将来について考えることを後回しにします。しかし実際、そんな余裕がいつできるのかはわかりません。だから、まずは先に自分の生きる意味を考えることから始めてみてはいかがでしょうか。
そうすれば、いざ運が向いてきた時に、素早いスタートが切れるのではないでしょうか。
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ありがとうございました。