こんにちは。俣野成敏(またのなるとし)です。

 

 私がサラリーマンの方を面談していて、しばしば受ける質問の1つに「普段、どんな媒体を見ていますか?」というものがあります。

 

「情報をどこから得ているのか?」という質問は、「自分も良い情報を得たい」という思いからきているのだと思います。その意図は、おそらく時代の流れや、その方向性を見定めたい、ということなのでしょう。

 

 先に答えを述べますと、私は特に「これ」と決めた雑誌や新聞などを購読しているわけではありません。むしろ、「媒体にこだわるべきではない」とすら考えています。

 

 情報を得ようと考えた際に、最初に意識していただきたいのが「自分はどこに進みたいのか?」という点です。ただ単に「良い情報が欲しい」と思っているだけでは、表面的な情報に踊らされることになりがちです。

 

 元お笑いタレントの島田紳助さんが、引退前に新人芸人の前で語った“売れる法則”というのがあります。

 島田さんも芸人でしたから、この場合の「売れる」とは、売れる芸人=人気タレントになる方法、といったところでしょう。それが、X+Yの法則です。

 

 島田さんは、講義の中で「X(自分のできること)+Y(時代性)がマッチしたところに成功がある」と話しています。

 自分の能力を見つけて磨くことと、時代の変化を研究すること。この2つが組み合わさって、初めて自分の進むべき方向性が見えてくる、というのです。

 

 当然ながら、お笑い芸人が見るべき時流と、サラリーマンが見るべき時流には、重なっている部分もあれば、そうではない部分もあります。たとえば、世の中全体の動きに関しては、芸能人でも、一般人でも、見方は同じです。けれど、細かい業界内の事情に関しては、見るべき点も変わってきます。

 つまり、自分が進みたい時流に関しては、自分で意識してつかみ取るしかないわけです。

 

 ちなみに、私は媒体を見ることが、まったくの無駄だとは思っていません。「私たち一般人が、どちらの方向に向かって歩かされようとしているのか?」を知る上では、メディアは重要な情報源になります。

 情報発信には、必ず発信者の意図があります。この場合の発信者とは、企業や国などです。「彼らが私たちに何を信じさせようとしているのか?」を知った上で、自分はどう行動するのか?が大事なのです。

 

 いずれにせよ、まずは見ようとすることが大切です。

 実のところ、人は自分の必要な情報に合わせて、自然に入ってくる情報を取捨選択しています。よって、情報収集の第一歩は「今、自分はどこに立っているのか?そこからどこを目指したいのか?」を把握することから始めるべきなのです。

 それがわかれば、自分が乗るべき時流、捉えるべき方向も見えてくるのではないでしょうか。


 

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 ありがとうございました。