こんにちは。俣野成敏(またのなるとし)です。

 

 元来、投資を行う際には、必ず「どれを買うのか?」という銘柄選定と、「それをいつ買うか?」という時期の判断をしなくてはなりません。しかしこれらは、プロの投資家でも見極めが難しいのが実情です。

 

 近年は、ベンチャー企業に投資をする人も増えています。確かに、革新的な事業に投資をすることは、夢のある話には違いありません。

 一方、「自分の頭では理解できないようなテクノロジーが投資の決断に関わってくるような企業には手を出さない」と言っていたのは、ご存じ世界3大投資家の1人であるウォーレン・バフェット氏です。

 

 けれど、そんなバフェット氏も、今ではIT企業のアップルやアマゾンに投資をしています。特にアップルは、氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイのポートフォリオの約4割を占めるまでになっています(日経新聞Web版、2021年8月24日)。

 投資業界に身を置く限り、氏ももはやITを避けて通ることはできないのでしょう。

 

 もともと長期投資が基本のバフェット氏は、変化の早い業界が苦手なようです。以前、行ったIBMやオラクルへの出資は、早々に手を引いています。

 氏は、かつてこんな言葉を残しています。

 

「ビジネスの世界で透明度が高いのは、フロントガラスよりもバックミラーだ」(日経新聞Web版、2021年10月8日)

 

 ここでいうフロントガラスとは不確実な未来を、バックミラーとはこれまでその企業が積み重ねてきた実績のことを指します。

 

 投資をする際、時に人は「将来性のある分野に投資をして、資産を一気に増やしたい」と考え、自分がよく知らない業界に手を出そうとします。よくわからないからこそ、その業界が抱えている問題点などにも気づきにくく、かえって「何だか良さそう」と思ってしまうのかもしれません。

 

 いずれにせよ、バフェット氏が金融業界で生き残ってこられたのは、「自分が理解できないものには投資をしない」という信念のおかげです。他人のお金を運用している氏にとって、「何となく良さそう」はあり得ないからです。

 

 では、私たちが投資を検討する際は、どうすればいいのでしょうか。それには、2つのアプローチ法があると考えます。

 

 1つ目は、バフェット氏のいう「自分がよく知っている企業に投資をする」こと。たとえば、氏はコカ・コーラの株を持っていますが、自身もコカ・コーラの大ファンです。

 もちろん、氏が単に「好きだから」という理由で投資をすることはありません。当然、企業価値やリスクを測った上で出資しています。

 

 方法の2つ目は、プロのアドバイスを受けること。この場合、気をつけたいのは「アドバイスとは、あくまでもアドバイスである」という点です。

 大半の人は、アドバイスをそのまま鵜呑みにしてしまうことが多いのですが、「最終的な決断は自分で下す」ということを、忘れないでいただきたいと思います。


 

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 ありがとうございました。