お早うございます。俣野成敏(またのなるとし)です。
サラリーマンの逆境は、今に始まったことではありません。
日本のこれまでの給与体系は、昇進することが前提になっていました。つまり昇進しない限り、給料が右肩上がりに上がっていくことはありません。
今日のように、サラリーマンの多くが一生、平社員で過ごす時代が来ることなど、制度設計時には想定されていなかったのです。
昇進できない人の多くは、これまでは足りない分を残業代で埋め合わせてきました。ところが、これも働き方改革によって「待った」をかけられてしまいました。2020年の4月からは、罰則付きの残業規制が、中小企業に対しても始まっています。
コロナがあろうがなかろうが、サラリーマンの収入減は規定路線なのです。
そこで現在、注目されているのが副業です。とはいえ、「すでに副業をしている」人は、まだ全体の10%ほどでしかないと言われています。
実際のところ、副業を始めている人たちは、どれくらい上手くいっているのでしょうか。
副業として注目されている仕事としては、「転売」「せどり」「アフィリエイト」「オークションサイトに出品」「懸賞サイトに応募」「ライターなどの業務請負」「YouTuberやブロガー」「アルバイトの掛け持ち」などがあります。
ただし、これらはいずれもノウハウ蓄積型の仕事ではありません。こうした仕事は、あくまでも単発であり、基本は誰でもできるので、他人と差別化を図るのは難しいのが実情です。
他に最近、副業のジャンルに含められているものの1つに投資があります。
サラリーマンの間では、昔から副業として株式投資や不動産投資などが行われてきました。たとえ副業禁止の会社であっても、この2つは例外とされてきたわけです。
現実問題として、不動産投資は出資額も大きくなるため、手軽な投資だと株やFX(外国為替証拠金取引)などになるでしょう。
一時期、FXでは、トルコリラや南アフリカランドなど「あまりメジャーでない通貨には高い金利が付く」というので、人気が集まっていました。
しかし、コロナ禍で新興国通貨は不安定な状態が続いています。
今後がどうなっていくのか予測がつかない状況下で、リスクの高い投資を行うことはお勧めしません。もともとFXは一種のギャンブルです。趣味でやる分には良いと思いますが、お金を増やすための手段ではないと考える次第です。
世間では、副業というとデリバリー配達員や個人宅配などのギグワークを思い浮かべる人も多いでしょう。
ネットを介してやり取りを行う単発の仕事であれば、時間に融通が利き、働きたい時だけ働けるので、サラリーマンと相性がいいのは事実です。いつもと違う仕事をすれば気分転換にもなるし、何よりお金が稼げます。
しかし、これらは以後、AIや自動運転に代わられる可能性があります。
どんな仕事にも、メリットとデメリットの両方が存在しているものですが、せっかく副業をする以上は、ぜひ長期的目線に立って、限られた時間を有効に使っていただきたいと思っています。
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