こんにちは。俣野成敏(またのなるとし)です。
今は、情報といえば、いくらでも無料で手に入る時代です。では、本当に欲しい情報とは、一体どこにあるのでしょうか。
これは私がまだ、若手サラリーマンだった頃のこと。ある日、会社の給湯室に行った際、そこで女性社員が2、3人いて、ものすごくリアルな話をしていたのを聞いてしまったことがあります。
「○○さん、本当はこんな人だよ」
「そうそう、わかる」
「今度、△△さん、異動になるって」
「そうなんだ。やっぱりね」
といった調子です。
私はこの時、「給湯室はすごいな」と思い、それ以来、先輩の女性社員に、時々お菓子を配るようになりました。
この一件で、「大事な情報は人が持っている」ことに気付かされたわけです。
給湯室の一件は、偶然、その場に居合わせたことで、話を聞くことができましたが、実際は、そう良いタイミングに巡り合えるわけではありません。
「情報は人からやってくる」ということはわかりましたが、他人から大事な話をしてもらえるようになるには、どうすればいいのでしょうか。
もし、あなたが社内の有益な情報を欲しいと思ったら、まずは「誰がその情報を持っているか?」からスタートしなくてはなりません。
つまり、先に「自分は何の情報が欲しいのか?」という目的が必要です。それがなくては、「誰のところに行けばいいのか?」がわからないからです。
「でも、欲しい情報があるからと、情報を持っている人のところへ行っても、相手にされないのでは?」と思った人もいるでしょう。
確かにその通りです。ですから、相手に「何を代わりにしてあげればいいだろう?」と考える必要があります。
要は、「自分が相手に対して何らかの情報源にならない限り、相手からも良い情報はもらえない」ということです。
これをまとめると、以下のようになります。
1、「この情報が欲しい」と目的を決める
2、「誰がその情報を持っているのか?」を考える
3、「その人はどういう情報を欲しがっているのか?」を把握する
4、「何をしてあげれば、その人は喜ぶだろう?」と考える
5、実際に行動に移す
これだけのステップを踏まないと、良い情報は得られません。よって、ただ単に「どこかに美味しい情報はないかな?」と考えているだけでは、勝手に向こうからはやってこないということです。
たとえば、こんな話があります。私の友人で、現在は会社の経営者をしている人が、まだ管理職サラリーマンをしていた時の話です。
ある時、友人は別の部署の役員とプロジェクトを進めることになり、まずは役員がどういう人柄なのかを調べました。すると、相手は釣りが好きだということがわかりました。
友人は、休憩室で役員と一緒になった際、役員にイカ釣りの話を振りました。すると、イカ釣りをしたことがなかった役員は、大喜び。
釣りの話ですっかり打ち解け、結果的にプロジェクトも上手くいったということです。
欲しい情報を得られるポイントは、「自分が何を発信できるのか?」ということです。釣りの例にもあったように、自分が与える情報は、必ずしも仕事のことでなくても構いません。
結局のところ、情報源のベースとなるのは人間関係です。これを“人脈”と呼んだりしますが、多くの人が「人脈とは自分に何かをしてくれる人のこと」だと思っているようです。
けれども、私は「人脈とは自分が何かをしてあげられる人のこと」だと考えています。
中には「欲しい情報があるから相手に近づく」ことに、抵抗感を覚える人もいるかもしれませんが、単なるキッカケだと思ってください。
お互いが喜ぶ関係になれるのであれば、始まりは何でもいいのではないでしょうか。
★人間関係構築の際にどうぞ!
『一流の人はなぜそこまで、雑談にこだわるのか?』
ありがとうございました。