こんにちは。俣野成敏(またのなるとし)です。

 

 副業というと、「自分の余暇を使って行う小銭稼ぎ」的な捉え方をしている人が多いのではないでしょうか。しかし、副業といえども立派な事業です。

 

 自分で事業を始めようと思ったら、最低限、“顧客”と“売りモノ”を用意する必要があります。

 会社に行けば、これらは会社が用意してくれていますが、自分で副業を始めるに当たっては、自分で「誰を顧客にし」「何を売るのか?」を決めなくてはなりません。

 

 私がこれまで副業の相談に応じてきた人たちの傾向を見ると、大きく分けて2つのパターンがあります。

 1つ目は「今、すでに技術を持っている。これを売っていきたいが、どうしたらいいのか?」という人。

 2つ目は「今の自分に特別な技術はない。何を始めたらいいのか?」という人です。

 

 1つ目の、すでに技術を持っている人が陥りがちなのが「もっと技術を磨けば、顧客がやってくるだろう」という考え方です。だから、ますます鍛錬を続けます。

 でも、残念ながらそれでは顧客はやってきません。そもそも自分という存在を知らなければ、どんなに技術を磨いたところで、見つけてもらえないのです。

 結局、自分の顧客を見つけられず、中には今いる会社の顧客とこっそり取引をしてしまう人もいます。でも、そんなことをしたところで、遅かれ早かれ、ビジネスは暗礁に乗り上げてしまうでしょう。

 

 2つ目の、技術を持っていない人が陥りがちなのが「今から資格を取って、それを事業にしていこう」という考え方です。実際、世の中では、資格ビジネスが大流行りです。

 けれど残念ながら、これも難しいのが実情です。なぜなら、世の中には資格を持っている人が氾濫しすぎて、全然差別化にならないからです。

 資格を取れば、履歴書だけは立派になります。しかし実際の経験知が足りないことが多く、さらにライバルも多い中で、顧客を獲得するのは容易なことではありません。

 

 そこで、多くの人が考えるのが「今、流行りの商品・売れている商品を自分も売ろう」という戦略です。

 確かに、大勢の人が求めているものを売れば、自分に顧客が付いていなくても、商品の魅力だけで売れるかもしれません。けれど、そんな状態は長くは続かないものです。

 たとえば、新型コロナウイルスの流行り始めの時に、マスクやトイレットペーパーが品切れになりました。あの時、事前にマスクやトイレットペーパーを仕入れておけば、大金を稼ぐことができたかもしれません。

 

 でも、今はどうかというと、どの店に行ってもマスクもトイレットペーパーも置いてあります。こうなってしまうと、薄利多売にならざるを得ません。

 そもそも商品を仕入れて売るには、お金がかかります。もし、売れ残ってしまったり、値段が下がってしまったりしたら、マイナスになります。

 商品力で売っていくには、それだけの目利き力が必要です。短期的には良いかもしれませんが、長期的に続けることは難しいのではないでしょうか。

 

 ここまでお読みいただければ、副業をするに当たって大事なのは、商品よりも顧客であることが、ご理解いただけたのではないかと思います。

 世界的な経営学者であるP・F・ドラッカー氏もこのように述べています。

 

「『われわれは何を売りたいか』ではなく、『顧客は何を買いたいか』を考える」

(『マネジメント(上)』P・F・ドラッカー著、2008年、ダイヤモンド社)

 

 もし、あなたが副業を始めたいのであれば、まずは「自分の顧客とは誰のことだろう?」「その人はどこにいるのだろう?」と考えることから始めることをオススメする次第です。


 

 ありがとうございました。


 

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