こんにちは。俣野成敏(またのなるとし)です。

 

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、多くの会社がテレワークを採用しました。最近、巷では「以後は不要な業務・会議・人材などがあぶり出されるだろう」ともっぱらの噂です。

 世の中が変革期を迎えている時には、私たちもそれに対応するための変革を迫られます。だったら、自分を変革するためには、どうすればいいのでしょうか。

 

 こんな話があります。先日、ある企業の役員をされている40代半ばのWさんを面談する機会がありました。Wさんは長年、一流企業で管理職をしていましたが、昨年、ベンチャー企業の役員に迎えられました。

 以前、勤めていた会社は、誰もが知っている超一流企業でした。しかし40代になる頃には、社員の中でも上を目指している人と、そうでない人がくっきり分かれていたそうです。

 出世レースからこぼれ落ちてしまった人は、モチベーションが著しく下がり、定年までズルズル10数年過ごして終わり、という人が非常に多かったのだとか。

 彼らの姿を見て、「ああはなりたくない」との想いから、Wさんはベンチャー企業への転職を決意したのだということです。

 

 私も、かつてはサラリーマンを19年間していたことは、これまでにもお話ししてきた通りです。しかも、そのうちの半分は平社員でした。

 私が変わるキッカケとなったのは、会社が50年ぶりの赤字を出し、2回にわたってリストラを決行したことでした。あの時、肩を叩かれ会社を去っていく人たちの後ろ姿が未来の自分と重なったからこそ、側から見て無謀とも思える社内ベンチャーに手を挙げたのです。

 

 このように、自分が変わるキッカケは、実際はすぐそばにあります。自分を変革できるかどうかは、目の前にある危機に目を向けられるかどうかにかかっているのです。

 

 ところで、将来に不安を感じている人の多くは、今の仕事に不満を持っているのではないでしょうか。「仕事がつまらない」「自分の適性に合っていない」「オレの本当の実力は、こんなもんじゃない」等々。

 このように考えられるのは、実はチャンスが近くにある証です。

 

 私は常日頃、自分の会社の社員に「サラリーマンとしての最初の仕事は、目の前の仕事に飽きることだ」と教えています。

 飽きるということは、仕事に習熟しているということです。「目をつぶっていても仕事ができる」状態になっていれば、当然、時間が余ります。

 その余った時間を「サボることに使うのか?」それとも「その時間を使って、新しいことを始めるか?」によって、仕事の質と量に差が出てくるのです。

 

 大半の人は、「時間が余っているのを上司に知られたら、もっと仕事を振られるに違いない」と考え、仕事をしている振りをしたり、適当に時間を潰したりして、やり過ごそうとします。けれどそれでは、せっかくのチャンスも逃げて行ってしまいます。

 

 チャンスは、人がもたらします。

 チャンスを持ってくる人には、誰がチャンスを求めているのかが見えています。なぜって、面倒臭くて目を合わせようとしない人とか、仕事に四苦八苦していて周りが見えていない人は、一目瞭然ですから。

 

 チャンスを呼び込む方法の1つは、今の仕事にもっと習熟することです。

 すでに慣れた仕事ですから、さらに熟練することは、それほど難しいことではありません。たとえば、こなす量を増やすのもいいですし、より知識を深めるのでもいいでしょう。

 

 もし、社内で「この仕事だったら、○○さんに聞け」と言われるようになったらしめたもの。余裕ができた上に、1つでも他人から抜きん出た能力があれば、随分と不安も解消されるとは思いませんか?


 

 ありがとうございました。


 

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