こんにちは。俣野成敏(またのなるとし)です。

 

 最近、世間で見かける「簡単に副収入を手にしよう」といった口調の記事には、違和感を覚えます。

 元来、お金を稼ぐのは大変だということを、知らない人はいないでしょう。それがなぜ、副業になった途端に簡単になるのか、説明できる人はいないのではないでしょうか。

 

 緊急事態宣言をキッカケに、クラウドソーシングに登録する人が増えていることを、前回の記事で書きました。いくら登録者が増えているからといって、それに比例して仕事もドンドン増えているのかというと、そういうわけではありません。

 むしろほとんどの人が、会社の仕事が減っているからマッチングサイトに登録しているのであって、どう考えても少ない仕事を取り合うしかない状況です。需要と供給のバランスから、供給過多になった側には、常に値下げ圧力がかかります。

 企業にとって、副業ブームとは良質な人材を格安で確保する、またとない機会だということです。

 

 現在、大企業を中心に、副業を容認するところが増えています。それ以外に、従業員に副業を斡旋したり、副業人材を公募したりする動きも出始めています。

 サラリーマンの方にとってみれば、会社から副業を紹介してもらえれば、「渡りに船」の心境でしょう。しかし、ただでさえ自由の少ないサラリーマンが、副業まで会社に委ねてしまっていいのでしょうか。

 副業には、自分の自由時間を使います。なのに、それすら会社に差し出してしまうことの恐ろしさを、ぜひ考えてみていただきたいのです。

 

 おそらく多くの人は、副業とは小銭を稼ぐことだと勘違いしています。だから安易に始めようとするのでしょう。

 

 仮に、自分で始めた副業が軌道に乗れば、独立も可能となります。しかし、会社に任せてしまったら、独立は遠のきます。

 もともと、サラリーマンとは突出した技術も才能もないからこそサラリーマンをやっているわけであって、最初から特別な技能があるのであれば、とっくに独立しているはずです。

 かくいう私も、サラリーマンをしていた前半の9年間は、まったく芽が出ませんでした。その私がこうして独立し、今に至っているのは、社内ベンチャーで起業の経験をしたことで、自分を活かす術を知ったからです。

 実は、私自身も「副業→独立」に至った1人です。社内ベンチャーを経験していたと言っても、自分の名前で商売が成立するかどうかは、副業で試してみるまでわかりませんでした。

 

 副業の「業」とは事業の「業」であり、自分で事業を興すことです。最初は本業よりも小さいから「副」と呼んでいるに過ぎません。

 副業が事業である以上、本来は自分で考え、生み出すべきものです。生み出す過程で体得した経験やノウハウは、完全に自分のものとなります。それを育てて、顧客を見つけることができれば、もう会社の名前に頼る必要はありません。

 副業を始めることは、会社の軛から脱出し、自由を取り戻すための第一歩なのです。

 

 お伝えしたいのは、「手っ取り早く稼ごうとする考えを捨てていただきたい」ということです。

 

 多くの人は、手早く始めようとして、やりたくもないことに手を染めて失敗するか、長続きせずに終わります。

 そうではなくて、もっと長期的視野に立ち、「なりたい自分を実現するために副業を始める」のです。

 

 なりたい自分とは、どのような自分でしょうか。たとえば、

 

・会社にしがみ付く必要のない自分

・好きな人とだけ付き合う自分

・お金の心配をしなくて済む自分

・他人に必要とされている自分…等々。

 

 多少時間がかかったとしても、こっちのほうが楽しいとは思いませんか?


 

★副業の始め方をより詳しくお知りになりたい方はこちら↓

『サラリーマンを「副業」にしよう 「給料袋」もう1つ増やす方法、教えます』

 

 


 

 ありがとうございました。