「クラウドソーシングに登録すれば副業を始められる」ってホント?
お早うございます。俣野成敏(またのなるとし)です。
日本のギグワーカーが2020年の上半期で100万人になる見通しだということです。
日本のギグワーカー100万人増 2020年上半期
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60710750T20C20A6EA2000/
今、多くの人が「このままではいけない」と考え、行動し始めているというのは、良い兆候だと思います。ただ、その結果がクラウドソーシングへの登録や、ウーバーイーツの配達員になることなのだとしたら、残念でなりません。
何が残念なのかというと、多くの場合、単価の低い仕事に甘んじることを意味するからです。
以前、大手クラウドソーシングを利用していたという知り合いから、このような話を伺ったことがあります。
知り合いは自営業をやっていて、「自分の仕事を手伝ってくれる人が欲しい」と思い、あるマッチングサイトに登録しました。
そのサイトは、「利用手数料無料」を謳っていました。けれど実際は、交渉が成立すると、仕事の依頼側が支払う代金の中から、およそ2割の手数料が差し引かれ、残りが仕事を受けた人に支払われます。
サイト内では、「仕事を依頼する人と請け負う人は、対等の立場」とありましたが、実情はかなりひどいモノでした。結局のところ、仕事を受けたい人の方が圧倒的に多いため、一部の引く手数多の人を除くと、請負単価が著しく低く抑えられていました。単価が低くても仕事を受けてしまう人がいるため、上げられないのです。
登録者の中には「単価が低いなら、サイトの利用手数料を取られなければいい」と考える人がいて、最初の1回だけマッチングサイト上で取引を行い、「次から直で取引しましょう」と持ちかけてくる質の悪い登録者もいます。こういう信用できない人がいるからこそ、マッチングサイトを通しているわけですが。
知り合いは、何度かそのサイトを利用しているうちに、だんだん相場がわかってきて、当初の予算よりも高い値段を出すことで、仕事をキチンとしてくれる人に巡り会いました。しかしその後、仕事の状況が変わったため、1年ほどしてマッチングサイトの利用を終了したということです。
これが約1年前の話です。当時、すでに過当競争の状態でしたが、新規登録者数が倍増したという現在は、さらに競争が激しくなっていることが予想されます。新たに仕事を依頼する人も増えたでしょうが、それ以上に、仕事を欲しい人が大勢押し寄せていることでしょう。
モノの値段は、需要と供給で決まります。供給が多過ぎれば、必然的に競りにかけられ、価格も下がっていきます。マッチングサイトがまったくダメということではありませんが、差別化が難しいのは確かでしょう。
「だったら、どうしたらいいのか?」という疑問に対する私からのアドバイスは、「自分の周りを見て、彼らと同じことをしない」こと。
そもそも論として、他人と同じことをしている時点で、すでに横並び状態、ということになります。副業を始める際に大事なのは、外ではなく、自分の内に目を向けることなのです。
もし、「自分の内に目を向けるって、どういうこと?」と思われた方は、ぜひこちらの書籍をお読みになってみてください。
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副業に向けた第一歩として、本書をご一読いただけたら幸いです。
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