こんにちは。俣野成敏(またのなるとし)です。

 

仕事における生産性については、これまでにも世間で散々騒がれてきました。今、このキーワードが改めて注目されています。なぜ、“生産性”なのかと言うと、日本の人口が減少に転じているためです。

 

国立社会保障・人口問題研究所が2017年4月に発表した「日本の将来推計人口(平成 29 年推計)」によると、2015年の日本の総人口は1 億 2709 万人でした。今後、「この総人口は長期の人口減少過程に入る」とあり、早ければ2049年〜2053年には1 億人を割ると予測されています。

 

15〜64歳で構成される生産年齢人口は、最盛期の1995年には8726万人に達しましたが、2015年には7728万人になっています。このままでいけば、2056〜2064年には5000万人を下回る、との調査結果が出ています。

 

もともと、経済は人口構成から大きな影響を受けています。一般に、生産年齢人口が多い地域では、経済活動が活発に行われます。けれど生産年齢人口が減ってくれば、それだけお金を使う人が少なくなりますから、経済が縮小してくるのは当然の流れです。少ない人数でお金をたくさん稼ごうと思えば、必然的に生産性を上げざるを得ないわけです。

 

こうした状況を背景に、「今後は過酷な競争が待っている」と、多くの方がすでに感じていることと思います。以後、単純労働は移民かAI(人工知能)に取って替わられることが予想されるからです。現に、最近では飲食業などで外国人労働者が増えています。

 

実は今までにも、そういう流れは何度かありました。けれど、たとえば機械化が進めば、今度はライン労働者が必要になる、といったように、これまでは仕事の代替えが起きていました。それが今後は、仕事は入れ替わらずに人がAIに置き換えられていくでしょう。

 

そうは言っても、AIとは本来、世の中を便利にする技術ですから、人間を幸せにするはずのものです。なのに今は、どちらかというと人間の脅威として映っていることが多いような気がします。仮に、AIによって仕事を奪われるのだとしたら、それは、もともとAIに取られても仕方がない仕事をしていた、ということなのではないでしょうか。

 

だったら、この流れに対抗するためにはどうしたらいいのかと言うと、「機械には置き換えできない仕事をいかにつくるか?」に尽きます。そのために、やるべきことは1つです。それは「自分の能力を最大限、発揮できる分野を探して、そこでスポットライトを浴びながら、思いきり演技をすること」です。私はこれを、“スポットライト理論”と呼んでいます。

 

この理論をご理解いただくために、舞台を観ている情景を思い浮かべてください。舞台に上がる登場人物に合わせて、スポットライトがキャストの姿を追いかけますよね?これがスポットライトの特徴です。このライトを浴びて演技するには、まずは自分の能力に相応しい“舞台”を探す必要があります。でなければ、立つこともスポットライトを浴びることもできないでしょう。

 

それでは「自分の舞台はどこなのか?」というのは、残念ながらご自身でトライアンドエラーを繰り返しながら探すより他にありません。ヒントは相手の反応と、自分の手応えにあります。自分ではそこまで頑張っていないのに、相手の反応が思いがけず良いようであれば、そこが自分の舞台である可能性があります。ぜひもう一歩踏み込んで、自分の力を試してみることをオススメします。

 

これからは、「AIが発展して良かったね」と思えるようなポジションを、ご自身がつかめるのかどうかがカギとなります。良かったら、あなたも今日からぜひ、意識してみてくださいね。


 

ありがとうございました。


 

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