こんにちは。俣野成敏です。

 

私たちにとって、職場は人生の大半を過ごす重要な場所でもあります。ですから、職場の人間関係が重要な位置を占めているのは確かです。

 

かつては「アフターファイブも飲み会で一緒」「休みもゴルフやイベントなどで一緒」という過ごし方がよし、とされていた時代もありましたが、近年では「飲みニケーションはすでに過去のものになった」とも言われています。実際のところはどうなのでしょうか?

 

マーケットリサーチ会社の株式会社インテージが2017年10月に20〜59歳の男女ビジネスパーソン1092人を対象に行なったインターネット調査によると、「最近3ヶ月で、仕事帰りに外飲みに行ったことがある」と答えた人は、回答者の約6割でした。

 

全体で、飲みに行った相手として最も多かったのは「職場の同僚」が71.3%であり、以下「職場の上司」36.1%、「会社、職場以外の友人・知人(同性、異性問わず)」21.5%の順となりました。「この3ヶ月に1回も飲みに行かなかった」という人も約4割いるとはいえ、依然として職場の付き合いが無視できないものであることを伺わせます。

 

最近のビジネスパーソンの外飲み事情

https://www.intage.co.jp/gallery/nomikai2017/

 

もちろん、仲が良いに越したことはないかもしれませんが、そこにばかり目を向けていると、相手の顔色ばかりを窺うようになり、「今日はあの人、機嫌が悪いのかな?」とか「さっきは強く言いすぎたかな?」といった、業務とは関係ないところに、必要以上に注意を払わなくてはいけないことになってしまいます。

 

私がサラリーマンだった頃の話をしましょう。当時、私はまだ20代でしたが、ある時、社内報を読んでビックリしたことがあります。それは「20年間、同期と毎日、ランチを一緒に取っている」という社員を取り上げた記事で、本人はそれを誇らしげに語っているもののようでした。それを記事にした編集担当も、素晴らしいことだと感じて記事にしたのでしょうが、私はそこに、すごい違和感を感じたのです。

 

そもそも、必要以上に社員同士の団結を重んじる価値観は、日本の高度成長期時代が始まりだと考えられます。当時、地方で中等教育を終えた多くの若者が大都市に集団就職を行い、「金の卵」ともてはやされたものでした。

 

このような時代であれば、企業にとっては「定年まで勤めてもらう」という目的のもとに、同期の間で結束力や団結力を高めてもらうことには大きな意義がありました。しかし、今やそうした時代は過ぎ去りつつあります。

 

近年、企業の間では「これからくる超少子高齢化時代に備えて、多様性を受け入れよう」という機運が生まれています。たとえば最近、大手を中心に新卒採用を一括で行うのではなく、「通年採用に切り替えよう」という動きが広がっています。それ以外にも、今後は外国人や主婦層の活用など、「入社時から同じ顔ぶれ」「同じ価値観の同僚」ばかりでないのは明らかです。

 

私は、会社の同僚とは「必ずしも仲が良くなくてもいい」のではないか、と思っています。なぜって、私たちは会社に仕事をしに行っているワケですから、本来は「仲が良い」とか「好き嫌い」とは関係ないからです。

 

大事なのは、「なりたい自分はどこにあるのか?」ということです。仮に「今のままでいい」とお思いの方がいるのであれば、何も変える必要はないでしょう。しかし、そうでないのならば、自ら変化を取りに行かなくてはいけません。

 

社内とは、いわば同じ価値観の集まりです。けれど、そこから一歩を踏み出してみれば、「オレって、小さな世界に閉じこもっていたんだな」と思えるような、新しい可能性に巡り会えること請け合いです。もし、あなたも変化を呼び起こしたいのであれば、もっと外の世界にも目を向けてみることをオススメいたします。


 

ありがとうございました。


 

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