こんにちは。俣野成敏です。

 

お金持ちって、どうしてあんなに多額のお金を寄付するのだと思いますか?やっぱり「余裕があるから?」それとも「いいことをして名を残したいから?」

 

世界的に著名な寄付活動の一つに「ギビングプレッジ」があります。2010年にビル・ゲイツ氏とウォーレン・バフェット氏が立ち上げたものです。今回、彼らの呼びかけに応えた世界の大富豪たちが、「総資産の半分以上を慈善事業に寄付する」ことを公式ウェブサイト上で宣誓する、ということです。

 

資産の半分以上を寄付するギビングプレッジとは

https://forbesjapan.com/articles/detail/17297/1/1/1
 

これにより、彼らは世界での寄付活動をより一層、活性化させたい模様です。記事によると、この活動への賛同者はすでに169人に及んでいるのだとか。

 

彼らが自分たちの資産の半分以上もの金額を寄付できるのは、もちろんそれだけ余裕があるからです。もともと持っている金額が大きいからできることであって、万一、私たちが彼らの真似をしようものなら、たちまち生活に困ってしまうでしょう。

 

裏の事情についてもお話しておくと、寄付は一種の節税対策になります。欧米では寄付に対する税制が整っており、控除枠もその分、大きくなっています。彼らは宗教等によって、もとから「寄付が文化として根付いている」という背景もありますが、とどのつまり、寄付をすることによって得もしている、ということです。

 

さて。「人生とは良いことばかりが続くものではない」というのは、誰しも頷けるでしょう。それはもちろん、成功者とて同じです。成功者が多額の寄付をするのは、そうした経験則からくる彼らなりの事前対策の一つなのではないか、というのが私の推測です。

 

たとえば、日本のことわざに「勝って兜の緒を締めよ」というのがありますよね?人は、良いことが起こるとつい、調子に乗ってしまいがちです。もし、これが「成功して」「お金持ちになった」りすれば、なおさらです。

 

人は運や努力によって、一時的に成功を手にするのは比較的容易にできます。むしろ難しいのは、それを維持し続けることです。人間はうまくいった途端に心に隙が生じやすくなります。そうしているうちにライバルに出し抜かれてしまったり、足元をすくわれてしまうことが多い、というワケです。

 

よって、長者番付の常連になっているような人たちは、ただ単に成功しただけでなく、さらにそれを保つ術を知っている稀有な存在です。彼らは、自分たちが成功した理由とは「自分たちのサービスが世の中を豊かにした結果だ」ということを、誰よりも熟知しています。

 

人が自分のお金を寄付するというのは、もともと“痛み”に相当します。たとえどれだけお金があろうとも、お金を出すことはやはり「痛い」もの。それをあえて進んで行うのは、「人々を喜ばせる」以外に、「自らを戒める」という意味もあるのではないか、というのが私の考えです。

 

ここから、私たちが学べることとは何でしょうか?それは、どこまでいっても成功の秘訣とは「他人の求めるものの中にある」ということではないかと思います。

 

もし、あなたも「成功したい」「お金持ちになりたい」と考えているのであれば、まずはご自分の周りにいる人の手助けをすることから始めてみてはいかがでしょうか?たとえ小さくても、ここで得た成功体験こそが、次へとつながる“パスポート”の役目を担うはずですから。


 

ありがとうございました。


 

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