こんにちは。俣野成敏(またのなるとし)です。

 

3月3日、総務省統計局が発表した、平成29年度1月最新の消費者物価指数

は、総合指数が対前年0.4%のプラスという結果となりました。

 

中でも、政府や日銀が指標として重要視している、生鮮食品を除いた指数(コ

アCPI)が対前年比0.1%の上昇となりました。ロイター通信の報道によれ

ば、これは実に1年1カ月ぶりのプラスだということです。考えられる要因と

しては、原油などエネルギー価格が前年に比べて軒並み値上がりしているため

で、特に、1月の原油価格が対前年でほぼ2倍の水準となっているのが大きい

としています。

 

全国消費者物価指数 1年1ヶ月ぶりのプラス

http://jp.reuters.com/article/japan-cpi-jan-idJPKBN16A001?sp=true

 

年2%の物価上昇率を実現したい日銀は、昨年2月中旬よりマイナス金利を導

入しています。マイナス金利とは、民間銀行が日銀に預けている当座預金に対

して課される手数料のことです。これによって、日銀は金庫内に眠っている預

金が市場に出回り、それが経済活性化につながることを期待したワケですが、

今のところ、まだそこまで目に見えた成果には結びついていません。

 

ところで、そのマイナス金利が与えた影響は、主にどのような方面に及んでい

るのでしょうか?

 

日銀が、国内139の銀行を対象に行った、新規の融資先に関する調査

によると、銀行が去年1年間に、企業や個人に対して融資した額は48

兆3988億円 と、対前年10.3%の伸びを示しました。このうち、不動

産業向けに行った新たな融資額の合計は12兆2806億円と、対前年

15.1%増という過去最高の伸び率でした。

 

これは、有力な資金の貸し出し先を見つけられていない金融業界が、

もっとも手堅い融資先として、「不動産」という担保を取れる不動産

物件に対する融資を活発化させたからだと見られています。

 

逆に、マイナス金利によって小さくない打撃を受けているのが生命保

険会社です。契約者から集めた資金を運用している生命保険会社にと

って、保険の主な運用先とは国債です。しかしマイナス金利による

金利の低下が原因で国債の利回りが見込めなくなってしまい、中には

経営にかなりのダメージを受けているところもあるようです。

 

この影響により、日本生命やかんぽ生命が今年の4月から保険料を値

上げする予定である他、各社も保険料の見直しに動いています。

 

ところで、僕らの預金もマイナス金利のように、「手数料を支払う」というこ

とになるのでしょうか?実は、すでに三菱東京UFJとみずほ銀行が、ほぼゼ

ロ%の利回りを打ち出し始めています。

 

三菱東京UFJとみずほ銀 ついに預金利回りを0.00%へ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170210-66707050-bloom_st-bus_all

 

今後は、日本も欧米の銀行のように、少ない預金口座に対して、口座維持手数

料を徴収することになるのかもしれません。

 

このように今のところ、まだ顕著な効果の出ていないマイナス金利政策です

が、万一、効果が表れて物価が上昇を始めたとしても、それで僕らの生活が良

くなる保証はどこにもありません。それどころか、本当に日本がインフレに転

じたとしたら、銀行などに預けている預金価値が目減りする、という事態に見

舞われることになります。インフレとは「物価が上がる代わりに、お金の価値

が下がる」ということを意味するからです。

 

現在、国がやっきになって推し進めているインフレ政策。日本には、他にも少

子高齢化問題や上がり続ける税金や社会保障費、膨らみ続ける国の借金など、

その前途は決して明るいものとは言えません。この状況を変えるには、どうし

たらいいのでしょうか?

 

未来を変える第一歩とは、まずは「知る」ことです。

 

「今、世の中がどうなっているのか?」を知ること。

「今の自分はどこにいるのか?」を知ること。

「お金とは何か?」を知ること。

「どうしたらより良い未来を切り開けるのか?」を知ることです。

 

すべては、そこから始まります。


 

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豊かで自由な人生は、待っているだけでは訪れません。これを機会に、ぜひ

はじめの一歩を踏み出してみませんか?

 

ご興味のある方は、ぜひ一度、セミナーに足をお運びください。会場で、

あなたにお会いできますことを楽しみにしています。


 

ありがとうございました。