こんにちは。俣野成敏です。

厚生労働省が2017年7月末に発表した、6月の正社員の有効求人倍率
(季節調整値)によると、前月より0.02ポイント高い1.01倍だった、と
いうことです。求人が求職を上回って1倍以上になるのは、2004年の調査
開始以来、初めてだということです。

正社員 の求人倍率 初の1倍超え
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDF28H03_Y7A720C1MM0000/

これは確かに、明るいニュースには違いありません。とはいえ、現実的に見た
場合、サラリーマンの給料が上がるのは、以後はますます難しくなっていくに
違いありません。なぜなら、サラリーマンとはある意味、分業制の一形態であ
り、一種の「団体戦」に他ならないからです。

サラリーマンをやっていて、自分で1から10まで、すべての業務をこなさな
ければいけない人というのは、まずいないと思います。通常、社内には「事務
職」や「営業アシスタント」など、直接収入を生まないサポート的な仕事を請
け負っている人たちが大勢います。フォローしてくれる人がいてこそ、生産
部門も本領を発揮することが可能になります。

このような仕組みになっているため、会社は多くの雇用を生み出すことがで
きる代わりに、「ひとりだけとり分を大きくする」ということはできません。
「サラリーマン」は、額を捨てて安定性を優先しているシステムなのです。


現在はものを売るのが難しい時代です。会社は、ものが売れなければ業績が
上がらず、「どうやら、このままサラリーマンをしていても、給料は上がり
そうにない」ということに、多くの人が気づき始めています。

そこで最近、にわかに脚光を浴びるようになったのが「投資」です。けれ
ど、訳も分からずやみくもに投資をした結果、痛い思いをする人が後を絶ち
ません。


もちろん失敗してしまった人の中には、本などを読んで勉強した人なども
いるはずです。それなのに、うまくいかないのはなぜでしょうか?

現在、巷には『主婦でも1億円儲かる』的な本が氾濫しています。そのすべ
てがウソとはいいませんが、大抵は、一般の人がやっても成功する確率は
低いものばかりです。投資の世界には、プロや詐欺などが大勢いますから、
数冊の本を読んだだけで、彼らに対抗するのは至難の技です。

こういうと、「だったら、ロバート・キヨサキさんの本はどう?彼の本な
ら、真似すればうまくいくんじゃない?」と思う人もいるかもしれません
が、やはり難しいでしょう。15年前に書かれた本の内容を、現在に当て
はめてやろうとしても、今と当時では状況が違います。日本とアメリカと
いう、場所の違いもあります。

投資案件のトレンドとは、時代によって、どんどん変遷していくものなの
です。


だったら、キヨサキ氏の本が、すでに古くて役に立たないのかというと、
そんなことはありません。多くの人は、使い方を間違えているだけです。

本とは、リアリティを出すためにも事例を示さなければならず、キヨサキ氏
が自分の経験を語るのは、正しいことです。ですが読者は、その事例を参考
に、本の内容を現在の状況に当てはめて、変換しなければなりません。本を
手掛かりにしながら、今の時流に合ったものを探す作業が必要なのです。




本の1番の活用法とは、「マインド形成」です。本が持つ「いつでも手元に
あって繰り返し読める
」という特性が、マインド形成を行う際に、優れた
効力を発揮します。


私は、読書とは一種の「筋トレ」だと思っています。

・これからのサラリーマンのあるべき姿
・時代の変化を感じとれるマインド
・投資における勘所を嗅ぎ分ける力

こういった感覚を身につけるためには、反復した思考訓練をする必要があり、
読書はそれができる格好の教材なのです。


次回、読書をするときは、ぜひ意識してみてくださいね。


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ありがとうございました。