こんにちは。俣野成敏です。

現在、働いている人の多くがワーク・ライフ・バランスを目指しているのではないでしょうか。

もし「目指している」という人がいたら、その人の生活は、仕事とプライベードのどちらかに偏っていて、それはたぶん仕事の比重の方が高いのだと思います。

「どちらが大切か?」というのは本人の価値観の問題ですから、どちらが正しいという答えなどありません。

ただ、一つだけ確かなのは「仕事が自分の価値を決める」ということです。



内閣府の発表している「ワーク・ライフ・バランス憲章」の中にも、「目指すべき社会」の1番目に「就労による経済的自立が可能な社会」とあります。

今はすでに、会社が社員の一生を保証してくれるような時代ではありません。

サラリーマンといえども、プロフェッショナルでなければ生き残っていけない世の中です。

仕事のプロになるためには、ある分野において、他人より抜きん出るまで極めることが必要です。(ポイントは、全分野ではないことです)。

ですから「ワーク・ライフ・バランス」というのは、仕事とプライベートを完璧に二分することではなく、実際の状況を受け入れて、その中でどうやって調整していくのか、ということになります。


現実的にプライベートの時間を増やすことができないのなら、後は密度を濃くしていくしかありません。

例えば、長い時間家族と一緒にいられないのであれば、代わりに家族との予定は真っ先に入れ、その時間は死守することです。

「ごめん。急に仕事で…」とやってしまうから「どっちが大切なの?」となってしまうわけです。

そういう意味では、家庭人としてもプロフェッショナルであるべきだと言えるでしょう。


さて。働く上で、プロ意識に加えてもう一つ重要なのが、コスト意識です。

サラリーマンとは労働者ですから、働く対価として給料をもらっている立場です。

しかし、それと同時にあなたは会社のリソース(資産)でもあります。

会社の資産である以上、自分の時間といえども無駄遣いは許されないし、同僚の時間も意味なく奪ってはいけないということです。


それは、例えばこういうことです。

ある人が月収30万もらっていたとすると、1日8時間で月に20日働いていた場合で、その人の時給は

300,000÷8時間÷20日=1,875円です。

しかし、その人が非効率に働いていて、毎日2時間残業していたとしたら、どうでしょう?

300,000+(1,875円×2時間×20日)=375,000円となり、

会社のコストが75,000円も余計にかかることになります。

これがもし、残業代が出ない会社だった場合はどうなるでしょうか?

その場合は300,000÷10時間÷20日=1,500円となり、

自分の時給を下げることになってしまいます。
(これらの計算は、あくまでも目安用に単純化したものになります)。


これは同僚に対しても同じことで、例えば以前質問したことを忘れて、また同じ質問を同僚に30分したとすると、同じ時給であれば937円分の時間を相手から奪ったことになるのです。

もちろん、仕事といえども人間関係は大切です。

「全く無駄話はするな」とか「質問してはいけない」という意味ではありませんが、こうしたコスト意識を持つことは、非常に大事なことです。



特に「時間」というのは、意識していない限り、最も簡単に消えてなくなる資産です。

ここを意識するかしないかで、無駄なく質の高い仕事ができるかどうかが決まると言っても過言ではありません。

今日から仕事をする際は、ぜひご自身の時給を意識してみてください

必ず創意工夫する余地が生まれるでしょう。




★ご自身のスキルを一度、再確認してみませんか?
『図解&事例で学ぶ入社1年目の教科書』
詳しくはこちらから


ありがとうございました。