皆さん、こんにちは。俣野成敏です。
さて、本日は拙著『一流の人は上手にパクる~仕事のアイデアがわいてくる大人のカンニング』より、編集の都合上カットされた話題を一つ、ご紹介しましょう。
本書の表紙帯にも書かれた「スーパーのカニ缶からひらめいた年商14億円の新ビジネス」。僕が社内ベンチャーとして立ち上げ、大成功した時計のアウトレット店でのエピソードです。僕がプロフェッショナルサラリーマンになったそもそものキッカケがこの、どこにでも売っているスーパーのカニ缶でした。
社内ベンチャーはリストラ通知を受け取った僕が繰り出した、起死回生の策。これが上手くいかなければ、もう後がない。僕はこれにすべてを賭けていました。
このビジネスで勝つための戦略。それが「カニ缶」だったのです。
実は、僕が社内ベンチャーを立ち上げる少し前から、時計のアウトレット店は他社でもボチボチ出し始めていました。
その時、他社で出していた店舗の大きさは平均20坪。しかも、家賃は売上歩合。どうせ同じなら使い勝手の良い広い店舗で営業することを、誰もが望んでいたのです。
しかし当時、実績のない僕らに良い場所を貸すディベロッパー(不動産開発業者)はありませんでした。良い場所を提供してもらうには、ディベロッパーに選ばれなければなりません。そのために最も勝てそうな指標として、僕は坪売上に目を付けました。
「一体どうしたら、坪売上を上げられるだろう?」
そう考えていたある日。スーパーに買い物に行きました。
頼まれていた物を買おうと缶詰めコーナーに行くと、1個千円のカニ缶が2列並んで置かれていました。たった2列だけれど、他の缶詰めより断然高いから「コストパフォーマンス高いなぁ」と思った時、ふとひらめきました。
カニ缶は小さくて平べったくて、時計に似ている。
たった2列、つまり狭い場所でもコストパフォーマンスは十分高い。しかも狭い場所で売ればその分、坪売上が上がる。
「これだ!」と僕は思いました。
時計はモノが小さくて高いから、坪売上を上げるにはもってこいの商品です。ですが僕はさらに、他社が20坪で展開していた店舗を、10坪で出店したのです。すると当然、売上金額が同じでも坪売上は倍になります。ディベロッパーからの注目度も俄然、高くなります。店は狭いから20坪の店より使い勝手が悪いのはもちろんですが、それもアイデアと工夫で乗り切りました。
結果的に、僕のアウトレット店は大成功。
「店舗を狭くする」こと自体は突飛なアイデアでも何でもありませんでしたが、「家賃は売上歩合=どうせなら広い店舗で」という思い込みを逆手に取ったのです。
この逆転の発想こそがビジネスセンスです。
カニ缶という、他業界の成功事例を取り入れ、自社のビジネスモデルに応用する。優れた発想とは必ずしも無から有を生み出すことではなく、今あるもののアイデアに一工夫を加えたもので、十分なのです。
アウトレットのその後の展開やビジネスセンスを磨く方法に関しまして、続きはぜひ、拙著『一流の人は上手にパクる』をご覧ください。
『一流の人は上手にパクる~仕事のアイデアがわいてくる大人のカンニング』
本書につきましての詳しいご案内は、この文章をクリックしてご覧ください。
ありがとうございました。
さて、本日は拙著『一流の人は上手にパクる~仕事のアイデアがわいてくる大人のカンニング』より、編集の都合上カットされた話題を一つ、ご紹介しましょう。
本書の表紙帯にも書かれた「スーパーのカニ缶からひらめいた年商14億円の新ビジネス」。僕が社内ベンチャーとして立ち上げ、大成功した時計のアウトレット店でのエピソードです。僕がプロフェッショナルサラリーマンになったそもそものキッカケがこの、どこにでも売っているスーパーのカニ缶でした。
社内ベンチャーはリストラ通知を受け取った僕が繰り出した、起死回生の策。これが上手くいかなければ、もう後がない。僕はこれにすべてを賭けていました。
このビジネスで勝つための戦略。それが「カニ缶」だったのです。
実は、僕が社内ベンチャーを立ち上げる少し前から、時計のアウトレット店は他社でもボチボチ出し始めていました。
その時、他社で出していた店舗の大きさは平均20坪。しかも、家賃は売上歩合。どうせ同じなら使い勝手の良い広い店舗で営業することを、誰もが望んでいたのです。
しかし当時、実績のない僕らに良い場所を貸すディベロッパー(不動産開発業者)はありませんでした。良い場所を提供してもらうには、ディベロッパーに選ばれなければなりません。そのために最も勝てそうな指標として、僕は坪売上に目を付けました。
「一体どうしたら、坪売上を上げられるだろう?」
そう考えていたある日。スーパーに買い物に行きました。
頼まれていた物を買おうと缶詰めコーナーに行くと、1個千円のカニ缶が2列並んで置かれていました。たった2列だけれど、他の缶詰めより断然高いから「コストパフォーマンス高いなぁ」と思った時、ふとひらめきました。
カニ缶は小さくて平べったくて、時計に似ている。
たった2列、つまり狭い場所でもコストパフォーマンスは十分高い。しかも狭い場所で売ればその分、坪売上が上がる。
「これだ!」と僕は思いました。
時計はモノが小さくて高いから、坪売上を上げるにはもってこいの商品です。ですが僕はさらに、他社が20坪で展開していた店舗を、10坪で出店したのです。すると当然、売上金額が同じでも坪売上は倍になります。ディベロッパーからの注目度も俄然、高くなります。店は狭いから20坪の店より使い勝手が悪いのはもちろんですが、それもアイデアと工夫で乗り切りました。
結果的に、僕のアウトレット店は大成功。
「店舗を狭くする」こと自体は突飛なアイデアでも何でもありませんでしたが、「家賃は売上歩合=どうせなら広い店舗で」という思い込みを逆手に取ったのです。
この逆転の発想こそがビジネスセンスです。
カニ缶という、他業界の成功事例を取り入れ、自社のビジネスモデルに応用する。優れた発想とは必ずしも無から有を生み出すことではなく、今あるもののアイデアに一工夫を加えたもので、十分なのです。
アウトレットのその後の展開やビジネスセンスを磨く方法に関しまして、続きはぜひ、拙著『一流の人は上手にパクる』をご覧ください。
『一流の人は上手にパクる~仕事のアイデアがわいてくる大人のカンニング』
本書につきましての詳しいご案内は、この文章をクリックしてご覧ください。
ありがとうございました。