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皆さん、こんにちは。

 

鳴門市国際交流員のダリオです。

 

日々暖かくなってきて、風に乗った早咲き桜の花びら、

たびたび聴こえるウグイスなどのさえずりなど、

春の息吹を感じられるようになってきましたね。

 

鳴門市賀川豊彦記念館付近

 

ドイツ館を背景にした早咲き桜の風景

 

さて、いよいよ言語コーナーを開いて、少し、

母国語のドイツ語やそれと日本語との共通点などについて

話してみたいと思います。

 

「ドイツ」という言葉を漢字で書くと「独逸」となり、

中国語では「徳国」となりますね。

日本語の「doitsu」も中国語の「déguó」も、

どちらも同じ頭文字の「d」があり、

ドイツ語での母国語の発音に沿っているものです。

 

ドイツ語では「ドイツ」あるいは「独逸国」を

「Deutschland」といいます。

二つの部分で出来ているこの言葉の意味は

「Deutsch」(ドイツの、ドイツ的な、ドイツ人の、など)

と「land」(国)です。

「日本」という国名と違って、かなり直接的な言葉ですね:

「ドイツ人の国」です。

 

ドイツ

 

ちなみに、「deutsch」を「doitsu」という風に、

ドイツ語の発音に沿って表すというのを、

ドイツの隣国の言語ではほとんどしません。

 

英語では「Germany」です。

「Deutschland」というドイツ語の発音から相当離れていますね。

 

フランス語では「Allemagne」です。

これもまただいぶ違う発音になりますね。

 

その理由は歴史にありますが、今回はそれに触れないようにしておきます。

面白い現象ですけどね。人の名前にも同じことが見られます。

昔のドイツ国のある王などの名前である「Wilhelm」(ドイツ語)を

イギリス人が母国語に馴染んだように「William」(英語)と発音しました。

つづりまで変わっていますね

 

現代ドイツ語で使われている「deutsch」という形容詞の本来の意味は

どうやら、「民ニ所属ス」でした。

現南西ドイツ・東南フランスなどに位置した、

長い壁であったローマの「リメス、もしくはリーメス」は

ローマ人と比べて野蛮なゲルマン族の地域との境でありました。

(アジア史で言いますと、万里の長城みたいなものですね

 

ローマ帝国によって創造されたリメスを復元したもの

 

その境界線の向こう側(東)にいたのがゲルマン族です。

と言っても、様々な言葉がありましたが(ゴート語や古フランク語等々)、

一つの民として統一されたわけではありませんでした。

ゲルマン族、またはそれぞれが使われていた言葉を包括して、

自分たちをラテン系やロマンス語群と区別するために、

現代語の「deutsch」にあたる、古ドイツ語の一つの言葉が使われたようです。

 

ちなみに、450年ぐらいにグレートブリテン島に移動してきた

ゲルマン族である「Angeln」(現デンマーク)と

「Sachsen」(現北西ドイツやオランダ)は一つとして

「Angelsachsen」(日本語では英語の発音をもとに「アングロサクソン」といいます)

といい、ゲルマン族の一部でありましたので、

現代のドイツ語や英語は文法や語彙において共通点が多く見られます。

 

赤い円はアングロサクソン族の移動を示している

 

具体的な例で言いますと、ドイツ人である私が英語で話すときは、

根本的な言語における考え方、すなわち述語の位置、

不定冠詞の扱い方などをほとんど変えず、

ただ言葉一つ一つをドイツ語から英語へ

直訳することだけで、よく通じます。

もちろん、文法における「落とし穴」的なものが存在しますが、

日本語と違って、文節の順番などを考える必要がほとんどありません。

 

その文法的かつ根本的な違いについて、また次回、

記事の形で考えてみたいと思います!

 

コメントもぜひよろしくお願いします!!

 

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日本  では、 また次回!  日本

 

ドイツ Bis zum nächsten Mal! ドイツ

 

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