作曲家の成瀬英樹です。you-meというペンネームでいくつかのヒット曲を手がけました。
楽曲コンペ情報をシェアするようになって1年半、合同会社BINGOを作ってから1年がたちました。その間、数多くの作家たちと、楽曲をコンペに提出してきました。
弊社に、採用実績のある作家は一人もいません。我々は「非エリート」なのです。弊社「合同会社BINGO」のミッションは、その「非エリート」音楽家にチャンスを共有することです。
伸び悩んでいる作家には「再生」のためのヒントを与え、経験のない作家は具体的に「育成」を施すことによって、成長を促します。
みな、別に仕事を持っていたり、学業に励んでいたり、ライブ活動をがんばっていたりする人たち。年齢も経験もまったく違う10数名が、それぞれのペースで、それぞれのやり方で楽曲を制作し、コンペにチャレンジしています。
15年前、ぼくは今のあなたと同じように、迷える音楽家でした。それがたった一曲で人生を変えることが出来たのです。その曲が「BINGO!」でした。
とは言え、一度採用になったからと言って、その後が安泰であるはずはなく、何度も浮き沈みを体験しました。それでもぼくはトライし続けた。なぜか?
それは、「チャンスがある」ことが一番ありがたいことを、知っていたから。
骨身にしみていたのです。
音楽ビジネスの世界は過酷です。才能やコネがモノを言うのは当然ですし、「運」という不確定要素にいつも翻弄されるのが、我々名もなき音楽家であります。それではなぜ、こんな過酷なレースを続けていくことができるのか?
それは、自らの作品を世に問い、人々に喜んでもらいたいから、に他なりません。
この広い世界で誰かが、自分が作ったメロディーで心が動き、今日一日を少しでも良い気分で過ごしてもらえるなら。ポップスとは数分の芸術。気に入れば続けて何度でも聴くことが出来ます。何回も何回も聴いてもらって覚えて、歌って、大人になっても、時が経っても、この歌を忘れないでいてくれたら。
ぼくはこれ以上の素敵な仕事はない、と思っています。
はじめてコンペに受かった日のことを覚えています。そのCDを地元のショップで買ったときの感動を。何より嬉しかったのは、これからは自分の仕事を「作曲家」と呼んでいいのだ、と思えたこと。
オレは今日から「作曲家」なんだ。と。
確かにきつい戦いです。かなりの長期戦です。それでもここには切磋琢磨する「仲間」がいます。
ぼくのことを「夢想家」だとあなたは笑うかもしれない。それでもぼくはその「仲間」たちと共に、この世界に素敵なメロディを問い続けたい。いつか、我々の中から、「上を向いて歩こう」のような世界的なスタンダード曲をこの世に送り出せたら。
それがぼくの夢です。
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もし、あなたが、あの頃のぼくのような、迷える音楽家なら、一度ぼくたちの場所「ソングライターズ・ホーム」のドアを叩いてみてください。