阪神・淡路大震災の二ヶ月後には、地下鉄サリン事件。1995年の世相は大混乱。後に続く混沌の時代を予感させた。

 

僕に「プロ意識」「上昇志向」を徹底的に植え付けてくれた、吉本興業での日々は終わった。2年半。今となれば、すべていい思い出だ。

 

吉本の「運営」は行き当たりばったりだったけど、懸命にやっていた。そして何より、後年スターになってゆく芸人たちの、修行時代の生の姿に触れられたことは、一生、忘れることは出来ないだろう。

 

優しくしてくれた千原せいじさん。声をかけてくれた宮川大ちゃん、ほっしゃん。矢野さん。バッファロー吾郎のお二人。ナベアツさん、灘さん、宮迫さん、蛍原さん、水玉のお二人、陣内くん...しましまんずのお二人とやるじゃの浦井さんにもスペシャルサンクスを。そして、ベイブルース河本さん。そしてそして、あさのっち。素敵な2年半でした。ありがとうございました。

 

そしてそしてそして、僕たちを一番最初に認めてくれた、支配人、比企さん!!今はアメリカですか?

 

その節は、本当にお世話になりました。Tがやめた時食わせてくれた、すっぽん、僕は無理でした。あれ以来一度も食べてません。それから、ご自宅に呼んでいただいて、アホほどビール飲んで、僕らの話に付き合ってくれましたね。恩返しも出来ずにすみませんでした。あんなに推してくれたのに、生意気ばかり言って申し訳ありませんでした。

 

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伊藤銀次さんへの曲出しも継続していた。

 

銀次さんはこの年に、日本ポップ史に残る仕事を残された。そう、ウルフルズを大ブレークに導いたのだ!そこに銀次さんが重要な役割を果たしたことについて、まず異論はないだろう。

 

そして、僕は本当に幸運なことに、その過程を銀次さんからのお話しを通じて、身近に感じることが出来た。それは映画「がんばれ!ベアーズ」や「メジャー・リーグ」のような、ウルフルズによる、アンダードッグからのリアルな成功譚だった。阪神タイガースを日本一にしたようなものだった(笑)←いや本当に。これは僕にとって大事件だったよ。

 

ウルフルズは95年に、4枚の最高なシングルを次々とリリースした。スワンピーな「トコトンで行こう!」、大滝詠一さんのご機嫌なカバー「大阪ストラット・パートII」、テケテケエレキが最高な「SUN SUN SUN '95」そして90年代のマスターピース「ガッツだぜ!!」何れももちろん、銀次監督による采配である!

 

このPVには銀次さんもご出演されてる。

 

 

そしてこのキラーチューン。SAS「勝手にシンドバッド」と双璧のインパクトだ。

 

銀次さんは、僕の曲へのアドバイスの電話の合間に、現在進行形のウルフルズのエピソードを聞かせてくださった(「成瀬!聞いてよ!松本くんがまた最高な曲を書いてきたんだよ!」)何度か彼らのライブにもご招待していただいた。ウルフルズがスターになってゆく過程をそばでじっくり見させて貰えたことが、僕をどれだけ、心から勇気づけてくれたか。そして、今の僕の有形無形の財産となっていることか。

 

色々あって、結果的には銀次さんが僕たちFOUR TRIPSをプロデュースとするという線はなくなってしまったのは、本当に残念だった。

 

 

銀次さんは、FOUR TRIPSをメジャーに引き上げようとベストを尽くして下さった。僕達も全力で頑張った。ただ、僕達に力がなかったんだ。それに尽きる。

 

銀次さんには、ご期待にお応え出来なかったことで、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだった。そして、今は心からの感謝、それしかない。まさにただのアマチュアだった僕に自信を持たせて下さって、手取り足取り辛抱強く、ミュージシャンとしてのマナーを教えて下さった。

 

僕が2006年に作曲家として、初めてトップ10ヒットを出した際、代官山での銀次さんのライブに伺い、久しぶりにご挨拶をさせていただいた。ものすごく喜んで下さってね。銀次さんとは、今でも毎年小さなライブツアーをご一緒させていただき、演奏から歌唱、音楽家としての心構えまでを学ばせてもらってます。

 

 

https://ameblo.jp/ginji-ito/entry-11600659466.html

 

 

 

 

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阪神・淡路大震災によって、うまく進みかけていたことが、全部リセットされた。それでもこうして、4人揃って、元気に音楽が出来る。一からやろうじゃないか。そんな気持ちでいた。清々しい気持ち、と言ってもいいかもしれない。

 

実際、ライブバンドとしての僕たちのピークは、95年〜96年だった。レパートリーにも演奏にも自信があった。プロデューサーも事務所もレコード会社も、拠点にしていたライブハウスさえ、僕たちには後ろ盾が完全になくなってしまったけど。それでも。

 

神戸のチキンジョージは震災によって全壊した。止むを得ず1995年の夏以降、FOUR TRIPSは大阪のバナナホールというライブハウスで、月一のペースでライブ活動を再開した。

 

今回さ、こうやって、あなたに僕のデビュー前のことを話してて、自分でも可笑しくなって来たんだよね。よくもまあ、こんなにも、うまくいかないことばかりなのに、途中であきらめなかったのかってね。あきらめるやろ、普通。オレはほんまに懲りひんアホやなぁ、ってね。もう一度やれって言われても絶対に絶対にお断りします(笑)

 

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いつも読んでいただいて、ありがとうございます。

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成瀬英樹

 

 

 

 

Live Information 

 

大阪のライブが決まりました!宜しくお願い致します!!

 

■2018年12月1日(土)

成瀬英樹 生誕50祭@大阪
「ただいま!マスター!大ちゃん連れて帰ってきたでー!」

出演 成瀬英樹/白井大輔

場所 5th Street
http://www.5th-street.com
大阪市西区南堀江1丁目1-12 浅尾ビル2階・3階

開場 18:00  開演 19:00

料金 2800円  当日 3300円

 

 

 

@下北沢、豪華ゲストの皆様のおかげで、座り席が満席になりました!ありがとうございます!立ち見でのご予約をお受けいたします!(キャンセルが出た場合、整理番号順に座席にご案内いたします)

2018年12月10日(月)
「成瀬英樹・生誕50祭 / ヒデキ感激!ナルーソニック!」

出演:
成瀬英樹
スペシャルゲスト:
石田ショーキチ
黒沢秀樹
榊いずみ
SOWAN SONG
豪華な追加ゲストありそうです!!!


下北沢 風知空知
時間:開場18:30/開演19:30
料金:前売り¥2,800/当日¥3300
(共に+1Drink600円)

風知空知メール予約のみ(先着受信順整理番号付き)
●メール予約:風知空知 yoyaku@fu-chi-ku-chi.jp
*ご希望公演名、お名前、枚数、ご連絡先電話番号をご明記の上、お申し込みください。