僕が自分の作品について
密かに誇りに思っていることを
打ち明けてもいいですか?
ふたつあります。
一つは指原莉乃さんが
全ての48グループの曲の中で
僕が作曲した「愛とプライド」が
一番好きだと公言してくれていて
「それは一生変わらない」と
言ってくれた事。
アイドル楽曲に非常に造詣が深い
指原さんに選んでもらったこと
非常に幸せです。
(ただ彼女は「秋元先生の歌詞が特に好き」と言っています。笑)
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もう一つは
ライムスターの宇多丸さんが
ご自身のラジオ番組で
秋元さんの作詞曲で、ここのところぶっちぎりで好きな曲が
前田敦子さんの『君は僕だ』とおっしゃってくれた事!
まあ少し前の話なんで、いまは変わってる可能性もあるのですが...
しかも宇多丸さんも概ね歌詞を評価されているような....
https://miyearnzzlabo.com/archives/26411
この回の放送で宇多丸さんも言及されている
ある僕の曲の特徴的な部分があります。
普通、音楽っていうのは偶数で展開していくわけですよね。まあ、4小節展開だったりするのが普通なんですけど。6小節で展開する。しかもその6小節が割と区切りなく、くっついて。要するにすごくつんのめった。普通だったら、あと1小節、もう1回来そうな感じがするところに次の6小節の展開がまたすぐに来て。すごくつんのめるような、変わった、イレギュラーなビート感、グルーヴ感になっていてですね。これがやっぱり前田さんの変わり者感みたいなのとも合っていたりなんかするわけで。
AKB48初期のコンサートの定番曲
「ひこうき雲」も僕の作曲です。
これもAメロが6小節で回ります。
「君はメロディー」のBメロは9小節です。奇数です。
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一昨年、僕のデビュー20周年の際に
素晴らしいミュージシャンをサポートに
お迎えしライブを行いました。盛り上がったなああ。
そのライブのリハーサルで、僕が書いた譜面を見ながら
メンバーたちが何度も首をひねっていたのが
印象的でした。
「普通はここ、この小節数じゃ回さないよ」
「普通はここのコード、音ぶつかっちゃうよ」
とメンバーたちに曲ごとに指摘されて
なるほど、僕の曲は普通じゃないのだな
と改めて深く認識した次第でした。
一番メンバーの顰蹙を買った進行はこの曲!
デビュー曲の「WONDER」(1997年)です。
奇数の進行の嵐!!
僕は昔から普通じゃなかったんです。笑
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もちろん、ここの小節数をいくつにしようとか
ここのコードを変にしようとか
全く考えてません。
”どうすれば一番この曲が映えるか”だけを
考えてます。
それが普通じゃないのなら
めっちゃラッキーですよね!!!
オリジナルである
ということなのですから。
自慢ですが僕は音楽理論は
全くわかりません。譜面も読めません!
コード譜を書いてミュージシャンから
苦情が来なかったことがほとんど
ありません!!
テンションコードは指で数えて
押さえます!!!
たくさんの曲を聴いて
フレーズを覚えて
あとは勘でなんとかしました。
だから普通じゃないのかなあ。
だってそんなこと言ったら
ビートルズなんか
全然普通じゃないよ。
普通ってなんだろう。
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普段は非常に気の弱い
「赤いスイートピー」の中の青年が
中年になったような僕なのですが
(ここ、笑うとこですよ!)
自分の楽曲に関しては頑固なとこがありまして
「普通じゃない」と言われると
「普通じゃないかもしれませんが
いい曲でしょ?」
心でそっと呟くのです。
口には出しませんよ!笑