HF90 ジョーカー エンジン不調&メンテナンス | ナルズ工場長の出来事

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皆様コンニチハ('ω')ノ

 

 

 

あっという間にもう9月。

 

例によって何にもしないうちに

今年の夏もいってしまいました…

 

今年こそは今年こそはといって

もう何年経っていることやら。

 

S15シルビアも今年こそはといって

もう何年手付かずなのか…

 

でもね今年こそは色々やってやろうかと

思っているオイラです(´・ω・`)

 

信用ならないですが

今年はもうすぐ20周年なんで

やってやりますわ。

 

 

 

 

 

 

今回はジョーカー90の

修理とメンテナンス作業です。

 

 

 

バイクに詳しくない方はジョーカーとは何ぞや?と

なりますよね。

簡単に言うとスクーターです。50ccと90ccのモデルがあり

これは90ccになります。

 

ちょっと古いホンダの2ストバイクです。

オイラ的にはまだそんなに古くないと思ってましたが

調べてみたら25年前のバイクなのね(;´・ω・)

 

余談ですがオイラも若い時にバイク乗ってた頃は

原付はほとんど2ストでした。

今はほとんどというか全部4ストになってしまいましたね。

 

なんで良き2スト時代を知ってる方は

やっぱり2ストの瞬発力を望むんです。

 

ジョーカーは2ストのなかでは

そんなに速くはないですが2ストの面白さは

十分に楽しめます。

 

だから今回も古いけど直して乗ろうって感じですね。

 

 

【△注意△】

御存知の通り当店は自動車屋なのでバイクは専門では

ありません。

プライベートで単車や原付をかなりやった事があるので

その知識です。なので正確性はわかりません。

今回は常連さんのバイクで時間あるときでいいから

見てくれといったケースでの入庫です。

 

 

 

 

 

 

んで

作業内容は

エンジンはかかるけど不調。

アイドリング不安定、加速不良、息継ぎするって

言った感じです。

その他は

オイル漏れ、ヘッドライト点かない、ブレーキ効かない

と言った内容になります。

 

ちなみに新車から乗ってる方で

買ってからノーメンテでございますw

 

 

 

 

 

まぁ何処から手をつけてもいいんですが

まずヘッドライトを見ていきましょう。

 

 

普通は単純に球切れと思いますよね。

それがジョーカーの場合、違うパターンもあるんです。

ジョーカーだけっていうかこの時代のホンダ原付に

よくある症状があるんです。

詳しくは後ほど説明します。

 

とりまヘッドライトの球を確認するのにライトを外していきます。

 

画像の矢印のところにネジ(ボルトナット)があり

それを緩めると周りのメッキのリングが外れて

レンズが外せます。

またここのネジが小さく(3mm)プラス頭なので

なめる事必須!なので慎重に外します。

 

 

 

 

こんな感じに外れます。

リングの上に引っかかりがあり装着時は

そこを基準に組む感じですね。

 

 

 

 

んでライトレンズの後ろにカプラーで球が刺さっております。

カプラーを捻れば外せます。

 

ちなみに画像ではライトスイッチONにしてます。

ライトは点きません。

 

 

 

ヘッドライト球ソケット

 

 

球を外したところです。

これが先ほど言ったジョーカーというかホンダ原付あるある

です。

よーく見て見ると端子が2つあるうちの上の端子が

黒くなっているのわかります?

 


 

これです。

 

見てわかる通りソケット自体はサビてもなく

変な変形もなく見た目は正常ですね。

 

ライトが点かなくなったのは

おそらくこの端子が原因です(`・ω・´)

 

 

なぜこうなるのは不明ですが

 

※おそらく電圧の不安定が原因じゃないかな~?と思います。

バイクも振動の多い乗り物ですし、そういった要因もありそうです。

 

端子のここがショートみたいになり

端子の部分が無くなる。もしくは炭素化してしまう事が

この手の原付に多い故障原因です。

 

 

 

球側

 

 

ね?球側も端子がえぐれてるでしょ?

 

酷い物になると端子自体がいなくなってる事もあります。

 

見た感じは今回は軽症でしょう。

 

本来であれば球交換とソケット交換になるのですが

今回は予算もあるし軽症なので

端子を磨いて様子を見ます。

 

 

端子を磨いたところ。

何とかいけそうですね。

 

 

 

 

球側の端子も磨いてみて装着したら点灯しました(*^^)v

 

やはり原因は端子でした。

 

 

 

純正の球だとマジで暗くて見えん!ちょっとでも明るくしたい!

と言うオーナー様の要望がありましたので

球はちょっと明るい物に交換。

 

 

 

ライト完成

 

 

球自体が青いので

ライト装着すると薄っすらライトが青みがかります。

 

オイラ個人的にはジョーカーみたいなレトロチックなバイクだと

ちょいとこれは似合わないと思います…(´;ω;`)

が、オーナー様も暗いよりはマシって事でこれにしました。

 

確かに前より大分明るくなりました('◇')ゞ

 

 

 

お次はオイル漏れの修理。

 

まず何処からの漏れがあるのか探求していきます。

 

画像には撮り忘れましたがオイル漏れは

ちょうと真ん中あたり、ちょうどエンジン周辺にありました。

 

それ以外にも

エアクリBOXからのオイル漏れ(滲み?)と

 


 

キャブ周辺のオイル滲みが気になるという事。

 

とりま正確な漏れ箇所が判明できなので

リアカウルを外していきます。

 

 

 

 

 

カウルは意外と簡単に外せます。

 

まずシートを外しインナーカウルを外し

リアカウルをそっくり外します。

リアのメッキバンパーやテールランプはそのままで大丈夫です。

 

インナーカウル外したところ

 

インナー外しただけでもけっこうメンテナンス性は

上がります。

でもキャブあたりを触るならリアカウル邪魔になります。

 

 

 

 

リアカウルを外すとこんな感じに丸見えです。

 

まず主なオイル漏れの原因を探っていきます。

 

 

 

よーく見て見ると漏れたオイルはどおやら2ストオイルの

ようです。

漏れた跡を辿っていくとオイルタンクの上にある

センサーから漏れているようです。

 

 

センサーちょっと抜いてみました。

 

 

この様にセンサーはただ刺さっているだけです。

刺さっている部分はゴム製でいくつかの段差があり

これでオイルを止めている造りですね。

なんで2ストオイルを満タンにしなくて

少な目にしておけば漏らないかも知れません。

このオーナー様は少しでもオイルが減ったら

すぐに補充して常にオイル満タンで走る方ですので

しっかりと漏れをなおします。

 

まぁゴムなんで経年劣化で痩せたか逆にブヨブヨになって

張りが無くなったかでしょう。

 

 

 

センサーの刺さるところにOリングをつけてみたり

しました。

色々のサイズを試してみましたが結果ダメ!(+o+)

上手く装着できないし緩いと装着時にOリングが

外れて(めくれて?)しまいます。

Oリング作戦は失敗に終わりました(´;ω;`)

 

 

 

(*^^)v

 

結果シールテープを巻き汎用ホースバンドで漏れは

完全に止まりました。

タンクはプラなんでバンド締めすぎ注意ですね。

 

 

あとはエアクリBOXのオイル漏れ。

 

これは正直漏れではありません。

デフォでオイル滲みできます。

 

エアクリBOX内にあるエレメント(スポンジみたいなやつ)が

湿式なんで、それのオイルが滲んでくるんです。

これは全ての原付にも言える事なんですが

BOX外にオイルが滲んできたらエレメント交換するか

BOXを清掃しましょう。

しばらくエレメントを見ていないなら一度BOXを開けて

確認しましょう。

 

 

 

 

開けてみたら予想通りエアーエレメントがボロボロでした。

 

古いバイクでエレメント未交換は絶対こんなんなっちゃいます。

 

 

手で触るとボロボロ崩れてしまいます。

なんだろ?この独特の感触。

なんかのお菓子みたいだな。

 

もちろんこうなってしまったら即交換です。

 

 

 

 

BOX内がこんな状態なんでボロボロになったエレメントの

残骸はキャブが吸い込んでしまっている事でしょう。

 

キャブ周辺のオイル滲みもこのエレメントを吸い込んで

細いエアー通路が詰まったりしてオイルや燃料の

吹き返しが起こりキャブ周辺がオイル滲みみたいな感じに

なるケースも多いです。

あとパッキン類も所詮ゴムですので僅かな燃料漏れなどで

埃が付着しオイル滲みみたいにも見えますね。

 

 

キャブ入り口

 

 

けっこうゴミやらエレメント残骸を吸い込んでる感じですね。

めっちゃ汚いです。

 

本来ならキャブオーバーホールです。

 

しかし今回はいかんせん予算がありません。

ワンチャンキャブクリーナーでこのまま清掃して

復帰するか試してみます。

(本当ならオーバーホールした方がいいですよ)

 

 

 

費用が発生しないレベルでバラしてキャブクリーナー

突っ込みました。

もちろん外から清掃できるところは事前に清掃しています。

 

 

 

キャブを清掃後、エレメントも新品交換しました。

 

これでエンジン始動して調整になるのですが

ちょいとその前にプラグを見てみます。

 

オーナーに聞いたらプラグも一度も交換した事が

ないそうで。

 

 

 

ジョーカーのプラグ交換は比較的簡単です。

今回はカウルが外れていますので丸見えですw

 

本来はインナーカウルの底にサービスホール

(蓋があります)ので、それをめくるとプラグのここが

見えてアクセスできる訳です。

 

 

 

説明するまでもなく上がついていたプラグ。下が新品です。

 

プラグも25年物ですわ(;゚Д゚)

 

不調とは言え、よくこんなプラグでエンジンかかって

ましたね。

でもよくみると外見はサビてたり汚かったりしますけど

プラグ端子はけっこうしっかりしてる感じです。

でもマイナスのところがやばいねw

 

 

参考までにプラグ品番です。

 

番手を変えたりイリジウムみたいなプラグにも

変更できますが街乗りオンリー使用なら

これが一番良いです。交換も簡単だしノーマルプラグなら

コストも安いし。

 

プラグ交換したらエンジン始動しキャブ調整。

(主にスロー調整)して試乗。

試乗しながらキャブ調整を数回して完了です('◇')ゞ

 

始動性もかなり良くなり加速感も申し分ありません。

最高速も伸びました。

もちろん不調は全て改善されました。

 

 

後はブレーキの効きです。

原付スクーターなのでハンドル左右のレバーが

ブレーキレバーになっています。

左がリア、右がフロントといった感じです。

 

そのブレーキレバーがグリップにくっつく位に

握れてしまいます。しかも効かない!!

 

 

単に過去一度も調整した事がないので

リアブレーキに関してはブレーキ調整で効くようになりました。

レバーの握り代も出て良い感じになりました。

 

 

 

問題はフロントです。

 

フロントはディスクブレーキになっているので

調整ができません(´;ω;`)

 

ブレーキパッド残もありローターもそんなに摩耗して

おりません。

 

これも原付あるあるなんですが

ブレーキフリュードなんで交換しないでしょ?

 

 

開けてみました。

 

 

おそらく新車から25年、一度も開けた事が無いだろう。

一応量はあるんだけどフリュードの色がヤバいね。

 

 

 

暗くてわかりづらかったんで照明当てて撮影。

ヤバいでしょww

 

フロントのブレーキレバーもグリップにくっついてしまいます。

しかもフロントも全然効かない。

これでよく乗っていたな~~!

 

ちょっと時間がなく撮影できなかったんですが

フリュード交換してこれでもかと言わんばかりにエア抜き

したらブレーキレバーのタッチが変わり

握り代が出てきました( *´艸`)

 

実走して効きチェックしたところ、エライ効くようになりました。

てか今までがマジで全然効かなかったから

すんごい効くようになったイメージですw

 

 

 

 

完成( *´艸`)

 

 

タイヤのエアーも全然入ってなかったよ…マジで。

 

 

ほとんどの箇所をチェックして調整&試乗を繰り返し

完調となりました('◇')ゞ

 

アイドリングも安定し本来の性能が戻った様です。

 

試乗した感じも加速感もバッチリです。

やっぱり2ストバイクはこうでないとね!!

 

 

 

たかだか原付といってノーメンテ乗りっぱって

車両が多いですね。

でもね原付とはいえ乗り物なんで

メンテ不足でトラブル、最悪事故の原因になったりも

します。

なめてはダメですよ。

 

 

 

 

 

 

普段あまりバイクを触らないので今回みたいに

久しぶりにやると中腰作業なんで

腰を関節をやられますw

 

バイク用のリフトって気になるぜw

 

最近バイク修理も台数増えてきたから

もう少し増えたら考えようかな~~

 

 

 

 

 

 

 

それでは

またねー('ω')ノ