S15 シルビア エンジン不調修理 | ナルズ工場長の出来事

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皆様コンニチハ('ω')ノ

 

 

 

 

 

 

もう12月も中旬を過ぎ

年末に向け加速中ですね。

 

個人的な事なんですが

ようやく数年前の自宅の台風被害修復が

完了しました。

 

長かった…

 

台風来たのが2019年の9月ですからね。

2年以上かかりました。

 

修復ついでにやったところもあったんで

丸々かかった訳ではないのですが

とにかく長かった…

 

補助金や保険金、修理代などは随分前に受け取り、

支払い済みで結果大出費となりました。

 

自然被害って恐ろしく被害が大きく

修復には時間とお金がものすごくかかると

いうのを痛感したオイラです(´・ω・`)

 

屋根も瓦から鉄板に変えたり対策は

しましたがもう台風はお腹いっぱいですわ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回はS15シルビアの

エンジン不調の修理です。

 

 

症状は

エンジンがキレイに吹けない、たまにエンジンがバラつく、

かかりがおかしい時があると言う事

 

当店に入った直後に見た感じでは

エンジンが1発死んでる様な感じプラス燃料が来てない

みたいな時もある感じでした。

 

 

当店に入庫する前に

オーナー自ら色々部品交換してみたりしても

全く症状が変わらずお手上げ状態になってしまい

当店に依頼をいただきました。

 

オーナーが交換した部品は

プラグ交換、イグニッションコイル交換、

コイルハーネス交換です。

パワーFC制御なので純正ECUにしてみたりも

したけど全く変わらずといった状態。

 

 

オイラも話聞いただけだと点火系、しかもコイルかな?と

思ってましたが交換してるんだものね。

 

 

タービン社外、カム社外で

しかも今のオーナーが出来車で買ってきた車両なので

詳しい仕様はわからず。

 

 

 

 

少し厄介なパターンでございますね(´;ω;`)

 

 

 

 

兎に角色々チェックしてみましょう。

 

 

 

 

 

 

簡易的なところから

燃ポン作動確認、各センサーチェックから始めました。

 



 

するとエンジンクランク角センサーから異常な数値が。

 

ここもSR系エンジンで不具合の多い部品です。

 

新品だとめっちゃ高いので中古品を探して

交換してみます。

 

 

 

 

 

 

中古品が見つかったので交換していきます。

 

中古でも取り付け部のOリングは新品交換必須です。

交換の際には適当にやってはダメです。

基本1番上死点を出して交換しましょう。

 

 

 

 

 

Σ(・ω・ノ)ノ!

 

 

上死点を出そうとしてクランク回していたら

何か違和感。

クランクプーリーボルトがゆるゆるでした(´;ω;`)

 

 

 

まさかの手で緩んでしまった…

 

 

 

この後きちんと適正トルクで締めておきました。

 

 

 

ボルトが抜けたまま走行した事が無いので

わかりませんが、ボルト抜けただけではプーリーは

すぐに抜けない…はず。一応キーもあるし。

でも外れたボルトが最悪ファンベルトとかに

からんでエライ事になりそうね。

 

 

 

早期発見でヨカタですわ( *´艸`)

 

 

 

 

 

 

クランク角センサー交換

 

 

中古品に交換して点火タイミングを確認しようと

エンジンかけたら、まだなんか調子が悪い。

 

あれ?クランク角センサー交換する時にずれて

つけちゃったかな??

んんん??

 

と思って何回か付け直して確認したけど

やっぱりずれてない(;゚Д゚)

 

まさか中古品が壊れていた??と思って

手持ちの完動品のクランクセンサーにつけかけて

みたりもしたけど変わらず…

 

 

 

 

色々やっていたら

クランク角センサー交換前と少しエンジンの

症状が違うっぽい。

アイドリングも少し安定しているようになったし

吹け上がり方も悪いは悪いのだけどフィーリングが

違う。

 

 

外したクランク角センサーと中古のクランク角センサーを

単体チェックして比較したら

確かに外したクランク角センサーは数値が完全に

おかしい。

中古のクランクセンサーはまぁこんなもんだろっていう

数値。

 

 

 

 

 

もしかして不具合箇所は

クランク角センサーだけでは

ないのでわ???

 

 

 

シルビアを含むこのあたりの年式の車両は

エンジンが不具合になってる原因が1つとは

限らないのです。

1つの部品がたまに調子が悪くなる、違う部品がさらに

壊れる、検討違いの部品を基準以外に調整してしまうと

いったケースも多々あるのです。

 

今回のケースもクランク角センサー故障は確定でしたが

さらに故障原因があるっちゅー事ですわ。

 

 

 

 

 

ここからが大変でした。

 

 

 

 

 

 

色々な部品単体チェックから始まりパイピング抜けや

エンジン自体のチェックや圧縮計測など色々やりました。

 

ハーネス断線とかもありえるので

色んなセンサーにいってるハーネスを揺すってみたり

ほんと色々やりましたよ。

 

んで

タービン周りのホースやパイピングなどを見るのに

少し邪魔だったんで、とあるハーネスをよけたんですわ。

 

 

 

 

 

 

 

そうしたら見つけましたよΣ(・ω・ノ)ノ!

 

 

 

確認するのにある程度バラしてしまっていますが

ハーネスの断線を発見しました。

 

 

 

 

原因は「エアフロのハーネス断線」でした。

 

 

 

 

 

いやいやハーネス断線のチェックもしたんだけど

その時はなんでもなかった。

ある一定方向にハーネスを引っ張った時のみエンジンが

不調になるんですよ。

 

 

 

 

開けてみてびっくり!!

 

 

 

 

この車両はエアフロをZ32に変えているので

ハーネスも途中でつなぎ直しております。

画像の様に収縮チューブで接続されているもんですから

普通ハンダで繋いでいると思うじゃないですか。

 

 

なんと収縮チューブのなかの接続は

こよってあるだけでした!!

 

 

こよってその上からチューブ被してあるだけで

振動などで抜けかけてしまったと思います。

 

他の繋いであるところも全てこよりのみで接続でした。

しかもうち1本はこよりすぎ??で配線がほとんど

切れてました。

 

 

この車両を作ったのは某有名シルビア系ショップだったので

まさかこんな処置してあるとは夢にも思わなんだ('Д')

 

 

見た目でちゃんと繋がっていても

信用してはダメなんだと言う良い教訓となりましたよ。

 

 

 

 

 

 

ハーネス修理

 

 

エアフロ信号にいってる全てのハーネスをやりなおし。

全て新しく切断しハンダ付けで修理しました。

 

 

すると今まで不調だったのが

嘘の様に絶好調!!

 

 

 

いやーまさかの断線だったとは。

しかもけっこうな人為的な原因だったね。

 

 

クランク角センサーが先にダメになったのか

ハーネス断線が先になったのかはわかりませんが

今回の不具合箇所は2ヶ所だったんで

なかなか頑張りましたよ('◇')ゞ

 

 

 

 

 

 

エンジンも吹けるようになったし

エンジンのかかりも良い。

 

 

ちなみにエアフロ電圧とか診断機でチェックしましたが

エアフロは正常と出てました。

点検した時はたまたまハーネスがちゃんと導通して

いたんだと思います。

 

 

ハーネス断線もそうですが

車両が古くなるとハーネス自体もダメになってきます。

断線まではいかなくてもハーネス自体の抵抗が増えたり

カプラーの接書不良も多くなってきます。

 

 

特にシルビア系やスカイライン系の日産車は

アース不良の多い車両なので

その辺も対処した方が良いと思います。

※アーシングとかやれって意味じゃないよ!センサー自体の

アースやハーネスのアースをきちんととれって事よ!!

 

当店も最近よくR32系見る時にハーネスをふと見ると

パッキパキになって被膜切れてるのよく見ます。

 

お金があればハーネス交換しちゃえばいいんだけど

部品が出なくなってる車両もあるしね。

やっぱり定期的な点検&予備交換なのかなぁ。

 

 

 

 

 

今回の様に人為的な原因なケースもあるので

ハーネスを接続する時は必ずしっかりと接続しましょう。

ハーネスひとつでエンジン不調になったりするからね。

 

 

 

 

 

 

それでは

またねー('ω')ノ