V36 スカイライン LSD装着 | ナルズ工場長の出来事

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皆様コンニチハ(^^)/

 

 

 

じわじわと気温も上がってきて

春らしい季節になってきました。

 

少し仕事してると汗ばんできて

少し暑いな~って思える事も。

 

過ごしやすくなってきて

嬉しいのは人間だけではなく

こちらド田舎の鴨川では

アニマル達が元気に徘徊しだします。

 

夜中にイノシシや鹿に遭遇して

びっくりする事もしばしば。

 

先日、夜中に山道走っていたら

ドラム缶レベルのイノシシ一家と

遭遇してビビりたおしたオイラです(´・ω・`)

 

あんなんにぶつかったら

一発廃車ですわ・・・(;゚Д゚)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回はV36スカイラインの

LSD装着作業です。

 

 

日産 CKV36 スカイライン

 

 

所謂、スカイラインクーペってやつですね。

これは純正でマニュアルがあり

しかも6速っていう素晴らしい車であります。

 

当店のお客様が時期ドリ車にすべく

購入されて、まずデフを組むって事で

入庫しました。

 

余談ですが

36スカイラインクーペってドリ車ベースに

するにはオシャレ感がハンパない。

シルビアやR32を見慣れてるオイラには

すんごい高級車に見えるぜw

 

ドリ車で都会にいっても溶け込む車って

なかなかないで('◇')ゞ

 

LSD

 

 

装着するLSDはニスモのGTプロ。

 

もう最初っからこれ一択で考えてましたが

調べたらV36スカイラインのニスモLSDってプロしか

ないのね。

まぁプロでもカーボンのも選べるが。

今回は普通のプロです。

 

一応

他はクスコとかOSとかのLSDもあるよ。

 

 

ニスモGTプロお約束の

装着に関して色々部品とかセットでっせ仕様。

これは毎回助かります。

 

LSD本体、サイドフランジ左右、オイルシール左右、

サイドベアリング左右、リングギア変換ボルト、

デフオイル2リッター缶×2本の内容です。

 

 

早速デフを降ろしていきましょう。

 

 

V36のデフ周りはこんな感じになってます。

マフラーが社外になっているので純正とは少し違いますが

大体こんな感じです。

 

デフを降ろすに至って外す物が結構あります。

マフラーはもちろん、ペラシャを外すのもまず遮熱板とか

外していかないといけません。

 

 


降りました

 

 

V36はハイキャスが装着されております。

電動ハイキャスですね。

これは外さないでもデフは降ります。

取り付けボルトナットを外すためにハイキャスの

一部カプラーやらを外す位で本体はそのままで

大丈夫です。

 

後はシルビアやらスカイラインやら他の日産車と

同じやり方ですね。

Z33、Z34のやり方が一番近いかな。

 

 

パカッとね

 

 

一応カスタムされていたV36でしたので

なにかLSD組み込まれてるかな?とも思いましたが

開けてみたらバッチリ純正でしたw

 

日産車系のデフはR200デフがほとんどです。

シルビアスカイラインなどのターボのデフは

ほとんどR200デフです。

でもV36のデフはちょっと違ってR205なんです。

少し大きいんですね。

要はZ33、Z34デフもR205なんで同じなんですよ。

 

 

摘出

 

 

R205って言っても作業的には同じ。

サイドのシムを間違えないように気を付けます。

 

 

 

リングギアは再利用しますので

デフ本体からリングギアを取り外します。

 

 

 

外したリングギアのボルト穴です。

 

純正でもボルトにロック剤が塗られております。

 

LSDに再度リングギアを組み付けますので

このままボルトを装着するとネジ山の状態が

こんなんだと締付トルクがわかりません。

ってかネジ山をカジってしまったりしますので

これはキレイに除去清掃します。

 

日産車だけではなく他の車種でもリングギア

再利用する時は必ず古いロック剤を除去しておきましょう。

 

 

除去後

 

 

やった事のある方ならわかると思いますが

ここのロック剤を除去するの超めんどい。

でもここ妥協したらアカンですわ。

 

時間かけてめっちゃキレイにします。

 

やっぱりネジ山は良い状態で組まないとダメよ。

 


ケース側

 

 

こっちもキレイに清掃しておきます。

こkは液体ガスケットなんでロック剤に比べれば

楽ですわ(*'▽')

 

ワイヤーブラシで磨いた後に

ペーパーをかけて仕上げに軽くオイルストーンで

面出ししておきます。

 

画像にはありませんが

外した部品や再利用するものは

徹底的に洗浄してあります。

 

リングギア組み込み

 

 

ボルトにロック剤を塗り規定トルクで締め付けます。

V36の場合、リングギアボルトは角度締めと

なってました。

 

 

 

サイドベアリングもプレスで圧入して

本体の組み立てはこんな感じです。

デフケースに戻していきましょう。

 

 

バックラッシュ計測

 

 

デフケースに組み込みバックラッシュ計測。

 

 


基準値

 

 

計測したら基準値に収まってました。

ヨカタ( *´艸`)

 

てか日産車は大体収まっているのが多いですね。

トヨタ車はけっこうズレてるの多いです。

広がってるのは多いかな?

 

 

歯当たり

 

 

光明丹を塗り歯当たりを見ます。

バックラッシュが出ていれば大概歯当たりも出てます。

たまーにずれてるものあるけど。

 

御存知かと思いますが

光明丹はオイルに溶いて使用します。

なので任意の粘度にできる訳です。

あまり粘度が高くてもサラサラでも

キレイに歯当たりが出ません。

上手く出ないな~って方は粘度を変えてみて下さい。

 

 

あと光明丹で計測後、この残ったのを

キレイにしなくてもいいの?って結構聞かれます。

 

デフ使用に関しては

ぶっちゃけ全く洗浄しなくても基本オイルなので

問題ありません。

光明丹自体もオイルに溶け込む性質なので

大丈夫です。

 

でも今回みたいに新品のLSDを組んだりしたら

ナラシ後のオイルの状態をよく見たいじゃないですか。

 

なのでオイラはけっこう洗浄します。

 

奥の方までは洗浄しませんが

(ミッドシールに洗浄液がかかるのはダメなので)

見える範囲位は洗浄しますね。

 

 


サイドフランジ

 

 

v36の場合はサイドフランジが付属してきます。

左右で交換します。

ちなみに左右で同じ物です。

 

サイドフランジを差し込む前にオイルシールも交換し

これでデフが組みあがりました('◇')ゞ

 

 

 

 

車両にデフを戻す前に、これやっとかなければ。

 

デフを外す時にマウントのナットを外していたら

デフケースのスタッドボルトが抜けてしまった。

 

V36はZ33、Z34系のデフと同じなので

デフのマウントは3点留め。

前に2ヶ所、後ろ側はなんと1ヶ所留めなんですわ。

 

だからここが緩んでしまうとエライ事になります。

 

 

一度スタッドボルトを抜きネジ山やボルトを

確認します。

 

ピッチが粗い方がデフケース側ね。

 

 

 

マウントのスタッドボルトにロック剤を塗り

組込み。

 

これでやっと載せる準備が整いました('◇')ゞ

 

 

完成(*'▽')

 

 

 

車両にデフを戻し各部品も組み込み完成。

 

付属されてきたオイルはナラシ用に。

 

ちょっとナラシ用には贅沢かもしれないけど

実際本気で走行する時にはこれでは持たないので

ナラシ用にします。

 

デフオイル量は1.5~1.6ℓくらいです。

付属オイルは1ℓ缶が2個で合計2ℓあり余る計算ですが

オイラは2ℓ入れてしまいます。

 

R205デフ車両は多めにデフオイルを入れましょう。

 

 

これで試乗して問題なかったので

作業終了となります。

 

LSDのナラシは当店では1,000kmを推奨しております。

 

ナラシオイルで1,000km走行してもらって

その後オイル交換して本当の完了となります。

 

もちろんナラシ走行はオーナー様に任せます。

 

 

ナラシ完了後、走行会にて良いフィーリングだったとの

オーナー様からの報告ありました(*^^)v

 

 

 

 

 

これにて終わりなんですが

ちょっと補足を。

 

 

 

【 補足 】

 

今回LSDをニスモのGTプロにしました。

Z33、Z34系に詳しい方なら御存知かと思いますが

R205デフは発熱量が多く注意が必要なデフです。

 

ニスモの取説や商品説明にも注意書きがあり

R205デフのV35、V36、Z33、Z34のLSD装着の場合、

油温が上がりやすいため、高負荷で使用な場合には

デフオイルクーラー装着をおすすめしますとあります。

 

Z33やZ34で走行会グリップで走ってる方や

レース活動している方の車両にはデフオイルクーラーが

装着されているのが多いのはこれだからでしょう。

 

本来ならデフオイルクーラーも装着しなければ

ってところなんですが使用目的がドリフトで

まさに高負荷!って事になるんで装着が望ましいですね。

 

しかしデフオイルクーラーもなかなかのお値段します。

 

それでドリフトだとデフオイルの温度って言うより

エンジンの水温や油温の方がもっとヤバい事に

なります。

エンジンのクーリングのために連続走行もできないし

デフオイルの温度も気にして走れば…って感じに

なります。

 

実際当店で他のお客様ですがZ33でドリフトされて

いる方はこの方法で走行してオイルクーラー無しでも

今のところ大丈夫です。

 

その代わり高粘度高品質のデフオイルを入れて

おかないと怖いですね。

当店だと250番を使用しています。

 

R205デフ搭載車で

これからデフを組む予定の方は参考にしてください。

 

オイラからは絶対にデフオイルクーラーが

無いと壊れる!って訳ではありません。

 

エンジンも予算の都合でオイルクーラー無しで

ドリフトしてる方もいるでそ?

 

オイルクーラー無い代わりにクーリング時間を

長くとったり走行のインターバルを多くとったり

対処してるでしょ?

 

 


そんな感じです('◇')ゞ

 

 

 

ガチの大会系とかの車両ならオイルクーラーは

必須かもね。

 

 

 

 

 

補足が長くなっちゃったけど

今回はこれで終わりです。

 

 

V36スカイラインのドリ車化は

いばらの道ですw

 

 

頑張っていきましょう(*'▽')

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それでは

またねー('ω')ノ