S15 シルビア クラッチ交換・シフトカラー交換 | ナルズ工場長の出来事

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ナルズ・メカニックマイスターの営業・出来事のブログ

皆様(´ー`)(ー` )(  )( ´ー)クルクル(´□`)/オイッス!!

 

 

 

 

 

 

 

今日は朝から良い天気。ちょっぴり風があって

肌寒い感じはしますが、とっても仕事しやすい気温です。

夕方になると中に1枚着込もうかと思えるくらい

寒くなりますね。

こうしてどんどん冬に向かって行く訳ですねぇ。

 

 

最近は日が落ちるのも早く、夕方になるともう

既に真っ暗です。帰宅ラッシュタイムにはけっこー暗く

事故も多くなってきました。

少しくらい暗くてもライトつけなくていいやーって

思ってると自分は大丈夫でも周りから確認が遅れるので

危険です。

早めのライトオン心がけたいですね。

 

ライトオンするのはいいんですが社外HID装着車の

光軸が合ってない車ばっかりですね。

対向車でも後ろにつかれても迷惑この上ないですわ。

さらにフォグHID化、デイライト夜なのにオン、フラッシュ装着、

お星様のようにちりばめられたLEDの数々、

まぶしいしウインカー出してるんだか何だかわからん。

最近のこういった車はどんどんデコトラ化していくね。

アルファードやエルグランドなど高級ワゴンに

こういった傾向が強い。

せっかくの良い車なのにまるでチン○ンヤですよ、それw

 

 

まぁ若い方ほど光物が好きっていうし…

 

 

 

 

 

 

前置き長くなりましたが

今回はS15シルビアの作業を行いました。

 

今回のブログだけでは内容が大きすぎて

書ききれないので数回に分けて載せていく

予定であります。

 


ナルズ工場長の出来事
日産 S15 シルビア スペックR

 

 

 

オーナーからの要望はクラッチが滑り気味なので

交換依頼です。

ボンネットを空けるだけでもクラッチの特有のオイニーが

します。

 

う~~ん、クラッチスメルw

 

クラッチ焼いちゃったりした方はこの臭い、経験あるでしょう。

あの独特の嫌な臭いです。

 

 

 

この時点ではクラッチ交換で作業は完了するものだと

思ってました。

 

が、甘かったです。

 

作業を進めていくうちに色々な問題が発見されたり

クラッチの不具合の原因が見えてきました。

 

 

この作業を行う前から

オーナーに前回クラッチ新品組んだ時から

ミートポイントがおかしいと聞いてました。

おかしいとは冷えてる時に下でつながり、

走行して行って温まってくると上にミートポイントが

づれてくるということです。

 

ちなみに前回クラッチ組んだのは当店ではないので

その時の状況が把握できませんが

クラッチディスクが歪んだか反ってしまっているのだろうと

思ってました。

新品でも稀に製品精度の問題でダメなものもあるしね。

 

 

原因はどうであれ

今現在ミッションのクラッチ部分あたりから

かなりの臭いを放っているのでクラッチ交換は

確実にやらないといけないので

まずクラッチを外してみます。

バラしてみれば何かわかるかも知れません。

 

 

 


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さくっとミッション降ろし

 

 

この車両はエンジンマウントを強化品にしてあるので

ミッション降ろすのがとんでもなハードです。

 

エンジンマウントが強化されているっていうことは

エンジンが傾けられないってことです。

 

むしろエンジンごと降ろしたほうが楽なんじゃねーのかなって

思えるくらい面倒になります。

まぁエンジンマウント組んだのは当店なので

その時後々の事を考えてマウント組んであるんで

マウント部を緩め作業しました。

文章だとわかりづらいかも知れませんがマウントの

取り付けボルトを逆にすることで

仮止めの状態にすることができます。

こうすることによって多少エンジンをナナメにする

ことができます。

っていっても純正マウントよりナナメになりませんが(´ё`*)

 

 

でもメーカーも、もう少し作業しやすいボディ形状に

してくれればいいのにね。

 

ミッション降ろさなくても

カバー外してサッサッってクラッチだけ交換できると

いいんだが。

ブレーキパッドを交換できるように

クラッチも交換できたらイイノニネーーー(´∀`)

 

 


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外したクラッチ

 

 

 

画像ではわかりづらいですが

クラッチディスクの表面にスジが入っています。

クラッチカバーの方もアタリの感じが少し変でした。

 

 

 

 


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クラッチディスクアップ

 

 

 

よーく観察してみると

緑の矢印の間があたってないようです。

 

緑の○のところはかなり表面が荒れています。

 

ピンクで囲ってある場所は

とくにアタリが悪いところです。

 

ゲージで曲がりを見ましたが

問題ないようです。

しかしクラッチディスクなんて熱入れば簡単に

歪むしね。冷間時の曲がりなんて

参考程度ですわ。

 

ディスクの表面を見る限りアタリの悪さで

クラッチフィーリングを悪くしていたようです。

 

 

オーナー曰く2速ベタすると滑ると言ってたのは

ディスクが全面接触しておらず

高トルク時に耐えられず滑ったのでしょう。

 

 

 


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フライホイール

 

 

フライホイール側も観察してみると

表面の荒れがないですが熱がところどころ

入ってるのがわかります。

通常使用でこうなってれば少し問題があると

思いますが、ドリフトで蹴りしてれば

こうなるのはしょうがないです。

アタリ面に溝や荒れがあればフライホイール交換に

なっちゃいますが

多少の熱の入り跡くらいでは問題なく再利用可能です。

 

一応曲がりを計測し問題なければ

アタリ面を軽く磨いてキレイにし完了です。

 

しっかしS15のフライホイールも重い!

これ社外の軽量フライホイールなんだぜ?

KTS製だそーで。

 

 

軽量とはとても言いがたい重さですわ。

 

 

こないだのアルテもそうですが

なんで6速ミッション搭載車のフライホイールって

こんな重いんですかね。

 

 


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答えは簡単。

このような形状をしているからなんですね~。

 

通常一般的なフライホイールは円盤のような

形状をしています。

これは洗面器のような形状で

オフセットされたフライホイール形状です。

そのため重量も重くなります。

 

正確に計測したわけではありませんが

S15の社外フライホイールで軽量になっても

S13、S14の純正より重い気がする。

 

 

 


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オイルシール交換

 

 

 

もう最近ではクラッチ交換とのバリューセット。

クランクのリアシール交換です。

 

当店ではクラッチ交換の際のクランクリアシール交換

は追加料金は部品代のみです。

 

普通どこの店でも工賃とらないんじゃないのかな?

 

 

 

せっかくミッション降ろしたんだから

交換しちゃいましょd(・∀・)

ちなみにS15のクランクリアシールは1,510円です。

 

 

 

 

各部掃除しチェックしたところ

他には問題が見られなかったためクラッチ

組付け作業に移ります。

 

 

 

 


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使用クラッチ

 

 

 

今回組むクラッチはEXEDYです。

ディスクはウルトラファイバーディスクです。

 

街乗りも大丈夫な半クラが使えて

スポーツ走行も可能な夢のようなクラッチです。

 

性能的にはカッパーミックスと同じか

ちょっと劣るくらいです。

 

一度熱が入って滑ってしまっても

冷却後の復帰率がはんぱないそうです。

 

使い込んでみないとはっきり

わかりませんがドリフトに向いてるかも。

蹴りとも問題なさそうだし。

 

シルビアのブーストアップ程度なら

これで十分なのかもね。

 

 

 

 

 

当店でこのクラッチを組むのは

初めてですが、さすがEXEDY。作りがとても良いですね。

純正クラッチ製造メーカーだけあるわ。

 

ディスクもそうだけどカバーの作りが逸材。

素人が見てもしっかりしてるのが

わかると思います。

 

キットになっていて

クラッチディスク・カバー・スラストベアリングがセットに

なっています。

パイロットベアリング(日産はブッシュかw)

を別に用意しましょう。

 

 

 


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新旧比較

 

 

 

組付け前に比較。

 

 

 

今までのクラッチはKTS製だそうで。

 

組んで1年足らずでご臨終とは

 

なんとまぁ…

 

 

 

比較してみると

 

 

 

ディスクのダンパーの数と大きさが違います。

 

 

なんかダンパーも大きいほうが

 

 

効きそうな気がしますねw

 

 

よく見て欲しいのはディスクのメンドラが通る

 

 

スプラインの周り。

EXEDYの方は補強がされているのがわかります。

 

 

 

 

 


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組付け

 

 

 

 

センター出し。

これあると楽ね~~。

シングルくらいなら目視センターでも

何とかなっちゃうんですがツイン以上になると

このツールないと組めません。

 

しかもこのツール値段が高かっただけあって

精度は抜群です。

パイロットとのクリアランスもピッタリです。

 

なのでこのツールを画像のように出し入れすると

チュッポンチュポンいやらしい音が

しますwwww

 

 

 

 

 

日産車はさすが流用の日産と有名なだけあって

ほとんどの日産車がこれ1つで使えます。

ミッションのメンドラ寸法が同じだからなんですね~。

 

この瞬間が日産だね。

 

 

ハイハイテラナツカシス

 

 

 

 

 


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シフトカラー

 

 

 

 

ほとんどのFR車のミッション降ろしの時は

シフトノブを室内から外して降ろします。

 

ついでにカラー交換しました。

 

画像では非常にわかりにくいんですが

カラー(ノブの先っぽの白いの)が

歪み、傷も入ってました。

ガタもあるようです。

 

 

純正はプラスチックだからね。年式と距離を

考えると交換時期です。

 

 

最近シフトのフィーリングが悪りーなーって

思ってる距離乗ってるFR車にお乗りの方。

ここ交換してみるのもいいですよ。

ちなみに純正だとS15の場合190円です。

安価ですね!

 

 

今回はフィーリングを変えたいと言う事で

社外のカラーを組みました。

社外って言ってもクスコくらいしか出してないかな。

 

 

クスコだと画像の通りシフトリンケージブッシュって

大層な名前です。

材質が真鍮になります。

お値段はなんと2,500円します。

 

ただの真鍮のこんな小さなもんが

 

そんなすんのーー?って思いますが

さすがにこんなの自作できそうもないので

(作ろうと思えば作れそうですが時間がものすごくかかりそう…)

クスコさんに頼りましょうw

 

 

このカラーを交換するのは外すときは破壊して

取り外す事になるんで再利用は不可能になります。

うまく外す方法もあるんですが

その方法でも少し形が変化してしまいます。

 

 

取付時は打ち込みになります。

打ち込むのも直で叩くと真鍮は柔らかいので

曲がっちゃいます。

なのでコツがあります。簡単だけどねw

 

 

社外のカラーにするとカラー自体が固くなり

遊びも減るのでカチッカチッとした

シフトフィーリングになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

クラッチ交換作業完了後、クラッチペダルを踏んでみると

なんか変。

踏み始めがやたら軽い。

なんでだろーって思って一応クラッチラインのエア抜きを

してみるけど変化無し。

 

 

おかっしなーって思って何回もペダルを

フミフミしてたら重さが変わってきた。

ってかしっかり感が出た。

 

 

クラッチマスター、レリーズなどの油圧ラインを

チェックして漏れも見たんだけど問題無し。

きっとエア抜き不足だったんだろうと

思ってエア抜きをこれでもかっていうくらい

やっても変化せず。

 

 

しっかり感が出て

1~2時間くらいかな~~??ほっておくと

またフィーリングがおかしい(´・ω・`)

 

 

んでまたフミフミし続けると

しっかり感がでる。

 

 

 

 

(;゜ロ゜)エェ?? どうゆうこと??


 

 

 

 

 

最初っからペダルが変ならクラッチに

問題あるのも考えられる。

しかし踏んでいくうちに変化するってことは

クラッチには問題はないと思われます。

 

 

 

整備士の方々ならわかりますよね。

 

おそらく油圧関係が悪さを働いているようです。

 

 

 

エア抜きしている際にも

レリーズからギーギー音がします。

そんな音もするんでしょうから動きも悪いはずです。

 

 

試しにレリーズをバラしグリスを入れ換えてみます。

 

 

 

 

音は消えましたが

症状はなおってない。

 

 

 

よく見てみると

クラッチペダルがおかしいとき

レリーズから出ているプッシュロッドがクラッチスラストフォークから

少し離れている。(ほんと数ミリ)

 

 

 

何回も踏んでいるとその隙間のクリアランスがなくなり

密着することを発見。

 

 

 

 

要はクラッチペダルがおかしい時は

クラッチ油圧ラインが何らかの原因でうまく作動せず

うまくクラッチを押せない。

 

フォークまでの隙間があるのでペダルを踏んで

そのフォークまでプッシュロッドが接触するまでの

時間、ペダルがスッカスカ。

いざ密着し、やっとフォークを押しても

僅かにしか押せない。

 

ペダルのフィーリングは最初スッカスカというか

軽く、途中から若干重くなり床が近くなる頃には

重くなるっていう感じ。

その軽い時間はクラッチが全く押せてない

(切れていない)ことになります。

んでやっと接触して押し始めてきたら

ペダルが若干重くなり、

フォークを押し動き出したらペダルが

重くなるって感じです。

 

 

 

※スンマセン。文章力がなくうまく表現できませぬ(;´Д`)

 

 

 

なのでこの状態ではクラッチペダルを完全に踏んでいても

クラッチは半クラ状態なのです。

 

 

 

 

さらにおかしいのはこの後。

 

 

踏んでいくに連れてペダルが重くなってきます。

(正確には50~100回くらい踏んでるとなります)

 

 

そうするとペダルがしっかりとしてきます。

フォークとプッシュロッドのクリアランスがなくなる訳

ですから、ペダルを踏めばしっかりとフォークが押せる。

つまりきちんとクラッチが切れるわけです。

 

 

 

 

さらにさらに謎なのは

数時間放置しておくと、また初期のスッカスカの

軽い状態になってしまうことです。

 

 

これはいくらエア抜きやっても改善しませんでした。

 

 

そうですね。

ここまでやれば想像もつきますね。

 

 

ここまでやった結果

どおやら犯人はクラッチマスターじゃないかと。

 

オーナーに確認したところ、

マスターは一度も交換したことがないということ。

 

 

ますますマスターくせー。

 


ナルズ工場長の出来事

なんとなく謎がとけてきたような気がします。

 

 

 

 

常日頃、車乗り始めはクラッチフィーリングがおかしい。

その時はドライバーはクラッチを踏んでいるのにも

関わらず実は半クラ状態。

通勤などで数回クラッチを踏むことにより

ミートポイントが変化し通常のクラッチに。

その半クラの時間が毎日積み重なり

クラッチにダメージを少しずつ与えていった。

 

そんなクラッチを走行会でスポーツ走行、

ドリフトをしたことによって、トドメをさされた。

 

 

っていうことでしょう。

 

 

原因は最初クラッチマスター(油圧系)にあり

それが引き金になり、せっかく交換したクラッチを

やっつけてしまったんでしょう。

 

 

 

 

 

・・・たぶん!m9( ・∀・) ドーン!

 

 

 

 

 

 

 

ってなことで

次回はクラッチの油圧系の交換です。

クラッチマスター、レリーズ、ラインの交換です。

 

 

 

はたして油圧系を修理して

なおるのであろうか!?

 

 

 

 

お楽しみに!!

 

 

まだ謎が解明されてないのは

なぜ前回クラッチを交換した直後から

この症状が発生しはじめたのか?

クラッチ交換だけでは

マスターは関係ないはずだけど。

 

ここらへんの

 

謎も解明していきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

それでは

(* ̄▽ ̄)ノ~~ マタネー♪