風 | なるりといっしょ

なるりといっしょ

ここは主なるりが、自分のペースで詩を綴っていく場所です。
よろしければ、しばしお付き合いくださいな

これはとても暑かった夏のおはなし


「今日はとても暑いから

海にいってみようよ」






海に着くとすぐに君は


「きらきらと太陽の光を受けて

楽しくおしゃべりしているみたい」


そんなことを楽しそうに話していたね



暑い夏

たえきれなくて

僕は海に飛び込む


海の水はまだ冷たくて

火照った体を癒してくれた


海から顔を出して

君のほうを見ると


太陽の光がまぶしくて

目を細めて笑っていた


「やっぱり暑いね」

そう君はつぶやいたとき


そのとき急に風が吹いた

そして風は君の帽子を取っていった



帽子はゆっくりと空を舞い

さいごに僕のほうに飛んできた


君は

僕に聞こえないような小さな声で

なにか呟いてた



少し膨れたような

でも楽しそうな

そんな顔で



また風が吹く





いたずら好きな風はそんな君を見て

微笑んでるように見えた