生徒が私の説明を聞きながら無心に行う一回目の技は、見事に決まります。
私は初動で抜かれるため、踏ん張りがきかなくて自ら崩れるように倒れてしまいます。
しかし残念なことに、２回目以降はさっぱり技が掛からなくなります。
いつものパターンなのですが、上手くやろう、投げようなど様々な考えが頭の中をよぎり、考えすぎて動作がバラバラになったり腕力操作になったりします。
そこで保江教授の言葉を借りて、「アホになれ」と指導します。
生徒が「アホになり」ながら「体が溶けていく」ように脱力すると、再び私は踏ん張りがきかずこちらも溶けていくように倒されてしまいます。
「次元合気」未体験の生徒に、受けと取りの両方やってもらいました。
踏ん張る相手を力を使わずに動かす相対稽古ですが、上手くいったりさっぱりできなかったりします。
この生徒曰く、原理の説明を聞いても半信半疑な上に、できる自信がないとのことです。
「気の武術」は、本人の精神状態が成果に大きく影響するのだと改めて認識できました。
やはり普段から言っている通り、まずは「実感する」、そして「確信する」、その結果「現実化する」という手順の必要性を改めて再確認しました。
小さな成功体験の積み重ねしか、これを実現する方法はありません。
それでもナンダカンダとやっているうちに、この生徒も相手を投げることができ、少し術理の一端を実感できたようです。
【なるほどう】武術的心体操作法 古伝魂アマナ (amebaownd.com)