ストレス・フリーの人生をつくる9つの習慣 | なるほど!書評ブログ

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満足度 ★★★★ ドッグイヤーページ数11


ポジティブな性格は遺伝によって50%程度
決まる。しかし残り半分は習慣で変えられる。


本書の特徴は大きく3つあります。
1つ目は、逆境を乗り越えた人々を研究し
その共通点をまとめていること。2つ目は
時代を超えた考え方を研究していること。
最後に、心理学の手法を応用することで
具体的な習慣化手法を示していることです。

冒頭で、まず自分の思考習慣を診断テストに
よって明らかにします。その診断結果をもとに
自分に必要な章をピンポイントで読んでも良いし
1から読み進めても良いという使い方が示されます。


ここで診断される習慣は9つ。
①等身大の自分を受け入れる②相手を変えず
見方を変える これらが一番下の土台と
なっており、その上に③徹底的に具体化する
④さまざまな視点から眺める が乗っかります。

さらにその上に⑤できることに集中する
⑥運命を引き受ける⑦完璧主義をやめる
⑧プラスの側面を見る と続き、最後に
⑨「今」に集中して生きる が乗ります。


私自身は完璧主義の傾向があり、その理想と
実際の自分のギャップをネガティブに捉えたり
それを他人や環境のせいにしていしまうという
マインドがあることを自覚しています。ただ、
それはそこだけを注意すれば良いのではなく
様々なマインドが関連して出来上がっている
ものだと気づくことが出来たのは収穫でした。


本書の構成としては非常にイラストが多く
とにかく読みやすいのが特徴です。基本的に
見開きが1つのコンテンツになっており、
右ページでその概要と説明、左ページで
具体的なアクションと分析がされているので
非常にわかりやすい構成になっています。

また、最後にはそのコンテンツの内容を
さらに深く自分に問いかけるような質問が
用意されており、個人的にはこれが非常に
有用であると感じられました。


さらに各章の終わりにはまとめが付いており
それを日々確認しながら、具体的な内容が
気になったものについては個別ページを
見直すということも可能なので、習慣化
するためにはそういった使い方の工夫を
すると良いのではないかと思います。


筆者は、この本で学んだことを「なるほど」で
終わらせるのではなく、ノート等に書き出して
アウトプットすることが有用であるとしています。
それを半年間続けることで、習慣として完全に
自分のものにできるということです。


本書はとにかく読みやすく、わかりやすいのが
特徴ですが、一度読んだだけでは「理解」だけで
終わってしまう可能性が高いので、繰り返し読んだり
実践の記録をつけることが有用かもしれません。


内容自体はそれほど目新しいものではないかと
思いますが、とても上手くまとまっていて
個人的にはとても好感が持てるものでした。


著者は習慣化コンサルタント 古川武士さん。


 今回のなるほど!     
 ストレスフリーを実現するための習慣は並列ではなく
  階層化されており、互いに影響しあっている。

■ 自身の性質は遺伝で決まっている部分もあるが、習慣で
  変えることが可能。その認識が大切である。

■ 失敗はあくまでも行動の失敗と捉える
  自分自身の価値が落ちたわけではない

■ 大切なのは成長している「事実」ではなく実感

■ 信頼される人は必ず「先に与えている」人 

■ 問題そのものよりも「解決策」にフォーカスする

■「人生は制約条件の中で生きるもの」という認識で