1999年
若い投手が好投したとはいえ、優勝を手中にするには、先発陣があと1枚不足していた。平成7年から3年連続して2ケタ勝利を挙げ、常に勝ち頭だったグロス。故障さえなければチームにあと7、8勝プラスされていたことを思えば、やはりその穴は大きかった。そのグロスに代わってウィッテムが登場してくる。昨年3Aシラキュースで17勝(5敗)防御率3.27をマークし、メジャー(ブルージェイズ)にも昇格している期待の新鋭。190センチの長身から繰り出すストレートは平均して141、2キロだが、スライダー、カーブ、そしてチェンジアップと多彩な変化球は抜群のコントロールを誇り、「日本のプロ野球向き」との声が高い。ウィッテムーシュールストロムの巨漢コンビでいくつの勝ち星を積み上げてくれるのか。その右腕にチームのVがかかっている、と言っても過言ではない。