1963年
「一軍ベンチに入ると、やはり気分的に引締るような気がしますね。まあ、どれだけやれるか、チャンスを与えられたら精いっぱい投げます」対国鉄6回戦からベンチ入りした新人八木は大張り切り。しかも自分の目の前で、ひと足先に研修期間を終えてベンチ入りした国鉄の別部(明大)が、プロ入り初ホーマーを放つなど、大活躍したのに刺激されたようだ「神宮でいっしょにプレーしたことのある別部が打ったので、ぼくも負けておれない気になりました。広島へ帰ると阪神戦では辻(佳)とも顔を合わせることになるでしょう。かつでの球友がぞくぞく第一線に出てくるので、ファイトがわきます」と八木が飛躍を誓っている。それはいいとしても、八木の左腕は期待と不安が交錯した目で見られている。プレート度胸はいいし、シュート、ナックルなど変化球をもっているが、肝心の球速がないからだ。「うまくチャンスを見て登板させたい。さしあたってショート・リリーフで使い、自信をつけさせたい」というのが白石監督の方針だ。