1969年

今年十八勝四十四敗二分け(勝率二割九分)という不振の成績で最下位に終わった東映の若手組には、当然ながら師走の風がひとしきり冷たい。大部分の選手が契約を更改したが、二十五パーセントと規定最高ダウンを喫した尾崎(防御率1・37でイースタン1位)を筆頭に軒並みダウンか現状維持組ばかり、終盤戦、一軍入りして五割近い打率を上げ、イースタンでも打率二割八分五厘(四位)をマーク、優秀選手になった後原一人が昇給組。「一生懸命やったけどアップの材料が何もないんじゃ仕様がないですよ」と、殆どの選手は諦め顔。若手組のうち、元広島カープ長持栄吉氏のオイの長持投手(テスト生)が「野球に自信がなくなった」といち早く任意引退選手となり、今季三ホーマーを飛ばした八年生の長南もとうとう引退、今後は東映興業のサラリーマンとして再出発することになってナインのムードも沈滞する一方。「来年あたり、チームもどんどん勝って気勢を上げたいですよ」とナインの気持ちはわかる。