1957年
平井三ゴロ、ウィニング・ボールは飯田のミットへーそのとき谷田が大脇をむかえて握手を求めた。この夜の大脇は六回まで巨人を二安打に抑え、七、八回に四安打されたがとにかく最初の一点だけに抑えてよく投げた。そして今シーズン初の完投勝利を二つ目の白星で飾った。まず大脇をリードし、そしてみずからはダメ押しのホームランを打った谷田にきこう。「七、八回はヒヤッとしましたが、今夜の大脇君ならと思っていましたし、もっとも佐藤君は十時君と宮本君の長打を右左によく走ってきれいにさばいてくれましたがね。大脇君は前半はカーブ、スライダーと速球、そのスライダーを七回宮本君と藤尾君に打たれたのでその後は全部速球でした。その後は全部速球でした。その速球は最後までよく伸びていたでしょう。申し分のないピッチングです」谷田にほめられた大脇は頭をかいて「最初球の配合をおぼえたのはいままでの横手投げを上手投げに代えたのでピッチングに自信がもてるようになりました。しかしさすがに巨人はこわいですよ」といって控室へ・・・。そこでチーム・メートに肩をたたかれ、宇野監督に「よかったぞ」とほめられていた。