1952年

毎日の投手陣で希望を持ったのはハワイから来た守田投手である、態度がどこか悠々としており、球筋の豊かなこともシュートの特に大きなことも珍しかった。またドロップも鋭い、惜しいことには、まだプロの空気に慣れていないことと、多少上がり気味にあったため、去る十三日の対阪急戦では球が従らに高きに流れ、カウントを整えようとして真中に投げ込んだところを打たれたが、この投手が一度調子をつけて立ち直ったらちょっとやそっっとで打てる球ではない第一手元にえぐるように入り込んでくるスピードあるシュートボールは打者泣かせの球となることだろう、その上に本格的なナックルボールを身につけているので、コンビネーションさえよければ非常な武器となるに相違ない、面白いことには、この守田投手、名は政人というのであるが、政人の政は書くのが面倒だから正でもいいではないかといったそうである、そういえば名前などは符牒のようなものである、横文字の流行する現在アチラ言葉が得意ならなおさらである、それよりもこうした話の中にも人の性格が滲み出るものでさしずめ姓名判断からゆけば守田投手などは大投手の俤ありといえそうである。