島津語録(282)毎日が大事 | Adept・Mentor 島津成晃の語録

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 平成二十八年は足早に過ぎ、師走に入りました。例年の事ながら、一生懸命生きて来たつもりでもやり残した事がないかと気になる季節であります。
 社会面では大きな地震や災害が多くありました。被害に遭われた方々には言葉にならない程の想いであります。慌しい選挙や信じられない様な役人達の心得違いもあり、伝統のあるオリンピックさえ、その価値すら疑う様な様々の出来事を見聞きし、皆が評論家になりました。日本人の叡智が再び誇れる国に導くだろうとは思いますが、反面その真実が明らかになる時期にある年だとも考えさせられる一年でした。
個人としては、どんな年であったか、師走はいつも顧みる時であります。私の場合を申せば、病気の御相談も相変わらず多く、また転職や進学に伴う、それぞれの問題はお力添えする事が多くあった年でもありましたが、総じては皆様が前向きに過され、それぞれの人生で出会う問題もきちんと乗り越えられて来たと喜んでおります。もう何年も何十年も足を運んで来て下さる方々ですが、考える姿勢がどんどん変わり、本当の自分と向き合える様になられた方が増えて、これは何よりの喜びであります。最初は霊能力者がいる相談所と思って来訪された方も、ここは霊能力云々と云う場ではなく、人生を如何に楽しく有意義に過すか、自分に足りないものは何かと上昇志向の意識を持って学ぶ場である事を認識して戴いて、視野が広くなり、大切に日々を過されて来た事も併せて喜んでおります。皆が自分をも他人をも包める様になる様は良いものであります。
 心得として大切な事ですが、幾らお経を上手に詠んでも行法の順序を知っても、心が鈍く、身に沁みる本当の知識にならなければ何にもなりません。一つの例ですが、過去に定められた日には必ず参加をして学ぶ人がいましたが、幾度注意をしても表面の作法にこだわり、目立つ事ばかり考える余り、身心の真の学びに到達しませんでした。デリケートな琴線を持っていなかったと云う事ですが、最後までそれに気付かなかった事に、本人は未だ気付かずにいるかもしれません。これは資質の問題もあり、簡単に考える様なものではなく、致し方ない事であります。真面目であり、気が弱かったと云う点が記憶に残っておりますが、自分の職業で伸びて成功してくれればと思っております。
 「千座行」と云う祈りの行があります。千日間一日も休まずに御自分の御先祖様の前で行をして、過去現在の自家にまつわる好ましくない因縁を解消し、安心の人生を送る為の基本の修行であります。もう何十人もの方が行われ、解放された心とけじめを身につけられましたが、あらゆる事に真摯になり、けじめを持たないと人間は大きくなれないと思います。一度間違ったり、また何かの邪魔が入ったとしたら、最初からやり直しと云う厳しい修行でありますが、人間形成にはかなりの重さを持っております。自分との闘いと同じですから、上杉鷹山公の言ではありませんが、成すも成らぬも自分の勤めでありますから、やり遂げて戴きたいと思います。
私の口癖は、何事も大袈裟に取り越し苦労する必要はない。理論的に、また心を澄まして一つずつ対処して行けば、大抵の事は解決致しますし、その時に慌てない肚の座った人間になっているかと云う事が大切です。千座行を終えられた方は、行じて良かったと自覚されると思います。
 さて、もう僅かで新年を迎えます。来年は酉年であります。気持ちを新たに、除夜の鐘を静かに聞き、今年成し得なかった事々を来年の目標として、一月一日午前零時から皆様と御一緒に祈り誓いたいと思います。一年ずつ年を重ねる事が立派な己の歴史になる様、大切な日々を送りたいですね。

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